内容説明
なぜ人は、こんなにもきのこに魅了されるのか?奈良時代から江戸時代まで、昔の説話や日記から読み解く、楽しくおかしい日本人ときのこの歴史。
目次
第1章 奈良時代
第2章 平安時代
第3章 鎌倉時代
第4章 室町時代
第5章 安土桃山時代
第6章 江戸時代
著者等紹介
岡村稔久[オカムラトシヒサ]
1940年、徳島に生まれる。早稲田大学第一文学部卒。教職に就き、古典を読むかたわら、きのこに関する資料を集める。また、亜高山帯の樹林に生えるきのこの生態写真を撮る。退職後も継続し、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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♡ぷらだ♡お休み中😌🌃💤
36
タイトルが気になり図書館にリクエスト。きのこ図鑑のような本かと思いきや、奈良から江戸までのそれぞれの時代の歴史書・説話集・日記・料理本・農業書などの文献から、日本人がきのこに親しんできた歴史をたどった本だった。『翁草』の秀吉の逸話が興味深い。秀吉が東山にマツタケがりにくるというので、奉行たちが取り尽くした後だった山にほうぼうからマツタケを取り寄せて植えておいた。秀吉はそのことをわかっていながら大いに楽しんだという。「名将たる者はこのように寛大でなければならない」と結んでいる。2019/07/24
isbm
2
★★2018/10/29
圓子
1
日本人ときのこというより、日本人と松茸みたいな本である。この国では、松茸と親しい人たちによっていろんなものが遺されてきた証拠かもしれない。自分ではあんまりたべたことがなく、そういうわけで特に興味がわかない存在、松茸。松茸など買う余裕がないせいとおもっていたが、それだけじゃなくて食文化のなかにそもそも松茸がない地域で生まれ育ったせいかもしれない、と。鮮度のおちないうちにと夜市で競られたというのは、なんというか、あっぱれだ。いまは初茸が気になっている。2022/09/25
takao
1
ふむ2017/11/20
YIN
0
個人的に好きな本。きのこに関する文献を歴史軸にそって並べてくれているのがよい。江戸期は俳人だけかと思いきやなんと頼山陽の漢詩まで。そういや我々、目の前のきのこが食べられるかどうかなんて知らないんだよな、と。この時代の実証的研究は、いろんな人の犠牲の上に成り立っているのかと思うと、スーパーで買えるきのこすげえという気分になる。2023/06/01