内容説明
「登山家は怖がりだ」だからこそ、晴天でも雨具を持ち歩き、日帰りの登山にもヘッドランプを必ずザックに忍ばせている。命がけの「リスクマネージメント」は、まさに会社経営にも通じる。未来を想像し、憂えるがゆえに下した著者の「7つの決断」、その一つ一つを紹介。モンベル創業者が語るアルパインスタイル的経営哲学。
目次
第1章 28歳、資金ゼロからの起業―第1の決断
第2章 小さな世界戦略―第2の決断
第3章 パタゴニアとの決別―第3の決断
第4章 直営店出店と価格リストラ―第4・第5の決断
第5章 モンベルクラブ会員制度の発足―第6の決断
第6章 アウトドア義援隊―第7の決断
第7章 山岳雑誌「岳人」発刊―第8の決断
第8章 モンベルの経営流儀―決断を支える哲学
著者等紹介
辰野勇[タツノイサム]
1947年大阪府堺市生まれ。山ひと筋の青春時代を過ごす。69年には、アイガー北壁日本人第二登を果たすなど、名実ともに日本のトップクライマーとなり、70年には日本初のクライミングスクールを開校。75年に登山用品メーカー、株式会社モンベルを設立する。この頃からカヌーやカヤックにも熱中し、黒部川源流部から河口までをカヤックで初下降するほか、ネパール・トリスリ川、北米グランドキャニオンなど世界中の川に漕跡を残す。株式会社モンベル会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@the_booby
73
山歩きを始めたころは会費1,500円払って会員になるのがもったいなく避けていたし、モンベルは初心者っぽく見えてダサいと感じていた。しかし今、ウェアやギアを選ぶ場合モンベルは選択から外せない。1周廻ってやっぱりモンベルいいなぁと思うようになったし会員になると山小屋でドリンクサービスなど受けられ年会費分は回収できてしまう。本書では様々な課題に直面して乗り越えてきた姿に共感する。辰野氏が退いた後のモンベルがどうなるのか、これは遺言でもある。ぶれずに進んで欲しいモンベルです。2022/09/01
Miyoshi Hirotaka
42
業種を問わず企業の成長には型がある。創業者の強い思いがあり、仲間や協力者と出会い、自分らしさを発見し、別れと新たな出会いを繰り返し、新たな使命に目覚め、さらなる高みへ踏み出すというもの。私から始まり公になる物語がアウトドアの会社らしくすがすがしい。山岳雑誌の救済は、二度の大震災でのボランティア活動の先にあったもの。これからの課題は、創業者の好きを会社の仕事に変えること。一人の夢はみんなの夢になる。これに成功したのはホンダ。ジェット機は本田宗一郎の引退から約40年後。前例はあるのだからできないことはない。2016/05/24
かっぱ
27
創業者の辰野さんが、会社の成長とともに下してきた大きな決断によって、アウトドア用品メーカーのモンベルというブランドをどうやって築き上げてきたのかがよく分かる内容。被災地で寝袋やテントを配布するなどの「アウトドア義援隊」の活動は、まさにモンベルにしかできないこと。大事なことは「できるか、できないか」ではなく「やるか、やらないか」の選択。2015/04/13
青蓮
15
ビジネス本です。 登山も経営することも生きることもみんな繋がっている。 そんなことを感じさせてくれる本でした。 名言も多いです。 登山しない方でも読めますので是非。2017/05/30
シフ子
15
モンベルで見かけ買う。アウトドアで何かをやると考えるだけでワクワクする。我が家などはカタログが届くとこぞって見て喜んでいる。数えるくらいしか行っていないが キャンプや登山に行くととにかくやることが多い。じっくり考える暇なし。考えながら動くというのは 頭でっかちの自分にとても良いリハビリになる。この本は ビジネスを回し続けるには「この先こういうものが必要になる」という先見の明と 「こうしよう」と考えたことを実行して形にできる行動力 それを続けていく意志と仲間がいるということを見せてくれる。行動あるのみ! 2016/02/29
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