内容説明
気鋭の詩人にして登山を愛する著者が、ビビッドな思索の糧として「山」を記述する試み。失われつつある山岳書を再興する、詩と散文・エッセイ・紀行。
目次
序詩 晴れた日の山
1 流れる山の情景(雪崩;芽吹;散花;雷鳴;瀑布;緑陰;焚火;霧雨;落葉;碧潭;新雪;霧氷;月光;旋風;黎明)
2 想う山(連嶺の夢想よ!―伊東静雄「曠野の歌」;この自由、この待機、この勝利―フランツ・カフカ『城』;あれねえ、ひきざくらの花―宮沢賢治「なめとこ山の熊」)
3 還る渓(渓を行く歓び;雪崩が磨いた滑り台―越後駒ヶ岳・オツルミズ沢;晩秋の自然庭園―安達太良山・杉田川)