内容説明
山小屋の主人や登山者たちが経験した、この世の現象とは思えない奇妙な56の実話拾遺集。
目次
1 山の幽霊ばなし(真冬の幽霊;体が透ける ほか)
2 人智を超えるもの(浮かび上がる遭難遺体;夢に現れた遭難現場 ほか)
3 自然の不思議(森のなかから助けを求める声;死者を悼むリス ほか)
4 ひとの不思議(ザックの中身;謎のバンダナ ほか)
著者等紹介
工藤隆雄[クドウタカオ]
1953年、青森市生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て、新聞・雑誌を舞台に執筆活動を展開。毎日児童小説優秀作品賞、盲導犬サーブ記念文学賞大賞等を受賞。日本大学芸術学部文芸学科講師(ノンフィクション論等)、山歩きの会「富士を見る山歩き」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょろこ
120
山で見聞きし体験した実話集の一冊。なかなかの面白さ。この世のものではない方との遭遇実話のスタートにゾクっ。でも、もの悲しく温かみさえもあった。自分が遭難したことをまだ理解していなかったり、自分と同じ過ちをして欲しくない想いがあるから彷徨うのかな。その他、熊や天狗に不思議体験が盛りだくさん。山だもの、異界だもの、何があってもおかしくない。"おいらんのかんざし"が一番現実味があって印象的。武田信玄って金山を隠し持っていたのか。目に見えない力ってすごい。それにしても山小屋のご主人たちの気苦労が多いことが気の毒。2024/06/16
ネムコ
29
山という異界の心霊系恐い話を読むつもりだったので、どうも勝手が違った。良い話もたくさんあったし、シャクナゲの花畑や七年ごとに顕れる湖など素晴らしい景色も見られたけれど、とにかくジャンルがバラバラで最後まで乗れなかった。残念。2017/05/10
禅
24
山の幽霊ばなし、人智を超えるもの、自然の不思議、ひとの不思議、全56話。面白かった。2024/05/23
ichi
24
【図書館本】山での心霊現象のお話や不思議現象なお話。怖さは感じなく、心霊現象については、遭難で無念の死を遂げてしまった方ならありえるんじゃないか。と感じさせられました。2017/03/26
あんこ
17
ミステリーというか怪奇談話集。山の神様を思わせるような話から裏がありそうな人間のどろどろ、はたまた幽霊まで幅広かった。山には特別なものが多いのかどうかわからないけれど、何かあると思わせてしまうのが自然の力なのかしら。2019/04/18