内容説明
山岳気象の基礎から発展までを総解説。図表類500点以上を使用して、具体的に理解できる。山岳気象予報で圧倒的信頼を得る猪熊隆之による執筆。季節ごとの山岳気象の特徴がわかる。国内エリア別の気象の特徴がまとめられ山行計画に直結。海外の主な登山対象エリアの気象の特性も解説。計画時からの天候変化への対処法をフローチャートで掲載。気象情報のデジタル化に対応した最新の情報を紹介。
目次
1 観天望気
2 天気予報の利用法
3 山岳気象の3要素
4 高気圧・低気圧と前線
5 高層天気図の見方
6 衛星画像の見方
7 四季の山岳気象
8 山域別の気象
9 世界の山岳気象
10 地球温暖化
著者等紹介
猪熊隆之[イノクマタカユキ]
1970年生まれ。山岳気象予報士。中央大学山学部監督。エベレスト西稜、チョムカンリ(チベット)、剱岳北方稜線全山縦走などの登攀歴がある。卒業後、登山専門旅行会社勤務を経て、気象予報士となる。みずからの登山体験を活かし、国内だけでなく、世界各地の山岳気象を登山隊や旅行会社などに配信し、数々の登山家から、圧倒的信頼を得ている。メテオテック・ラボ所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルセ・ひすい
4
15山岳気象予報で絶対的信頼を誇る著者による最新最強の山気象本。山岳気象の基礎から発展までを総解説。地上天気図や高層天気図、衛星画像の見方、気象情報利用法を紹介し、国内・海外の山岳気象を山域別に解説する。2011/06/05
ラーメン小池
3
【購入本】2年以上積読状態が続くも、先日八幡平で開催された猪熊氏による山岳気象講座へ参加のため読み進める。現状では山岳気象に関してベストの一冊と断言できよう。山岳気象は基本的に遭難回避を目的として、必要最小限な内容を中心に構成されるが、本書は気象の専門家、特に地理的条件に左右される微気象や局地気象の専門家にも参考になる内容が多々含まれる。なお講座では山岳遭難に関する責任追及など含む近年の状況や、バリバリの山岳ガイドだった猪熊氏が挫折を克服する過程で気象を取り扱う経緯などにも触れてほろりとさせられました。2015/05/24
orangepelican
2
これは良い本。登山者必携の書です。多数の図表を使いながら、初心者にも分かりやすく、読みやすく書かれている、大変良心的かつ役立つ本です。特に、天気図をはじめとした、通常手に入る情報をどのように活用し、天気を予想し事故を防ぐかということがかなり明快に書いてあるところが良い。登山技術に関する本は山ほどありますが、この本は大変お勧めできます。初心者~中級車くらいの方は特に読んだ方がいいかと。もちろん、知識だけで事故は防げませんが、この本にあるような知識を身につけておくことは不可欠かと思います。2014/08/07
Miki
2
観望天気、天気図の読み方書き方、各山域ごとの気象の特徴など、山岳気象にかかわる全てが詳細に網羅されている。 ひとつひとつの項目はとても参考になるが、情報量が多く、専門的で、実際の山で即座に活用するにはなかなか厳しい。山の天候を読めるようになるには、机上だけでも経験だけでも駄目で、結局は何度も山へ行っては空を見上げ、帰ってきてはこの本を読み返し、山へ行かない日も空を読み、の繰り返しによってのみ、スキルは培われるのだろうと思った。常に手元において必要頁を読み返すような辞書的な使い方をしようと思う。2012/12/07
yasu kash
1
気象協会の天気予報より、猪熊さんの天気予報を信じます、という山人は多い。その猪熊さんの知識と情報の活用法を丁寧に解説してくれている本だと思う。時間が無く、十分読み込めないまま図書館に返却。これは、買うしかないかな。2016/08/03