裸の山ナンガ・パルバート

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  • サイズ B6判/ページ数 387,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784635178198
  • NDC分類 292.57
  • Cコード C0098

内容説明

「赤い信号弾」か「青い信号弾」か―1970年6月ナンガ・パルバート ルパール壁。弟ギュンターを失った、ラインホルト・メスナー初めてのヒマラヤ登山で、隊長カール・マリア・ヘルリヒコッファーとの間で起こった確執の一部始終を描く。

目次

ナンガ・パルバート
弟、死、狂気
絶頂―ヒマラヤ
ヴィリー・メルクルの死
遺志
ヘルマン・ブールの憤怒
山とその陰
進攻
二つの世界
陰謀か、誤解か
決断
失踪
死と再生
頂上勝利
運命の山

著者等紹介

平井吉夫[ヒライヨシオ]
1939年生まれ。甲南高校、早稲田大学文学部卒。翻訳家。日本山岳会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケニオミ

5
著名な登山家ラインホルト・メスナー氏が登頂後、弟ギュンターを失った山ナンガ・パルバートの登攀記です。登山隊隊長ヘルリヒコッファーは、義兄をナンガで失ったため、彼の描く理想のスタイルでの登頂のみを成功とみなす隊長だったようです。そのため、ギュンターの死もラインホルトの功名心の結果と判じられ、ラインホルトは辛い思いをしたようです。難所を超え、後は下るだけだとしても、疲れ果てたギュンターを待たず下山したラインホルトのにも責があると思われ、本書はラインホルトの言い訳のようにも聞こえます。本当のところは一体・・・。2012/06/11

ターさん

2
ヒマラヤのナンガ・パルバート。標高8126m、標高差5000mの壁が聳え立つ。著者ラインホルト・メスナーは「モンテ・ローザ東壁にアイガー北壁を重ね、さらにその上にマッターホルンが載っている」と語る。弟ギュンターと共に登頂するが、下山時に悲劇に見舞われる。原本の文章が巧みなのか、訳が良いのかわからないが、壮絶な世界を自分も体感しているような臨場感があった。私も息も絶え絶えであった。メスナーは極限状況の中、第三の登山者(サードマン)に出会う。「その姿は見えない」「彼の存在を感じる。そのための証拠など必要ない」2022/03/25

capri

2
著者のその後の山行スタイルの起点がこの山行にあったのか、と気付かされた本でした。著者の視点からのみの判断になりますが、ドイツ山岳会に対する疑問も若干湧きました。2011/09/06

ウラタキ

1
図書館。無酸素単独行で有名な人として名前を知って、なんとなく読んでみた本。独特の文体がはじめは読みにくい。同じ山で兄弟を亡くすという、ヘルリヒコッファーと同じ境遇となったメスナーだが、二人の間には最後まで消えない隔たりがあった。登山家かそうでないかの違いが生んだ隔たりだったんだろうか。なぜそこまでメスナーが責められたのか、これを読む限りではわからない。もし功名心から縦走するつもりだったならもっとしっかりした装備で行っただろうし。2019/11/21

100名山

1
私が現役のころ「山と渓谷」の表紙やグラビアによく登場した人だ。テントの中で自分で注射を打ちながら無酸素8,000mに挑んでいた変な登山者。数年前にはテレビ番組の登山教室でストックの有効性をナレーションされる中、生徒がジュラルミンポールを使っているのに「メスナーさんはカーボン製を使っています。」と解説されていた。しかし当の本人はストックを使わず、ザックに差したまま。やはり変な人だ。その変な人の原点がここにあるようです。これからメスナーの著書を全部読んでみようと思います。2017/12/21

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