内容説明
剱岳周辺を中心にして遭難救助に全力を傾ける「最強のレスキューチーム」の心意気。
目次
平成二十八年ゴールデンウィーク常駐日誌
第1章 山岳警備隊訓練の洗礼
第2章 初めての救助活動
第3章 レスキューにかける情熱
第4章 思い出に残る遭難救助
第5章 冬の事故現場
第6章 遭難救助と人事交流
第7章 痛恨の殉職事故
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ichi
19
【図書館本】日本最前線の山岳レスキュー隊である富山県警山岳救助隊の方たちの手記。日々、こんなにも身体を鍛錬し、いざという時のために備えている状況を知り頭が下がります。2017/10/04
たけちゃん
18
★★★★☆ 日本一と称される富山県警山岳警備隊の7割が県外出身とは…。その山に魅せられ、山の厳しさを知る男達の熱い思いが綴られる手記集。個人的に湯浅真寿さんのファンになってしまった。お世話にならないように気をつけねば‼2017/05/24
吉右ヱ門
13
この自己犠牲の精神を、決して美談にしてはいけない。警備隊ありきで登山計画を練ってはいけない。擦り傷で救援を呼び、ヘリをタクシーと勘違いするような者は山へ足を踏み入れるべきではない。ベテランのレスキュー隊員の、経験や土地勘に基づく演繹能力の高さが凄まじい。最短最適のルートの選択、状況を見てからの判断の早さ、粘り、体力、そして焦らず機を待てる胆力。読んでいる間中、頭の中ではバカみたいに「すげー」「すげー」と繰り返していた。ヘリの人達の心意気、山小屋の人達の思い遣り。殉職の隊員と助かった隊員の葛藤が辛かった。2018/08/21
り
11
読めば読むほど、本当に本当に頭の下がる思いでいっぱいになる。 天候が安定しづらい山域で、ヘリを飛ばせないことも多く、人力頼りなところが大きいとのこと。 訓練の様子や救助の様子を読むと、山岳警備隊の方々は超人級な体力精神力なのだと驚く。日頃からの鍛錬の賜物。 あと一歩で助けられなかった、という思いや同僚の殉職への自責の念はとても辛かった。 それでも辞めずに、より良い体制を目指して、登山者のために今日も備えてくれているのかと思うと本当に頭が下がる。 山へ行くときは、万全の準備で行かねばと改めて思った。2020/02/13
ふらら
7
前に読んだ長野県警レスキュー隊もすごかったけど、劔岳のある富山県警山岳救助隊もすごかった。背負いの救助、「重くても重くない。辛くても辛くない」富山の山岳救助魂。3人の殉職があったそうですが、「山で死んではいけない。死なせてはいけない」この想いは救助隊だけでなく山に行く者なら誰もが同じように思うはずです。それにしても昔取った杵柄で中年以降、劔に行って、遭難するパーティはいかがなものかと思った。リーダーについてうっかり劔岳に行く熟女軍団が信じられません。2017/08/20
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