内容説明
母へ償い、債務を下ろすことが使命である以上、どうしても決行しなければならない旅。そして、父の抑留時代の中国吉林省延吉市を歩き、父の闇に対峙する旅。ベストセラー作家の素顔を綴った『父への恋文』と、引揚げ体験による苦渋の深層にふれた『母への詫び状』に続いて、自らの心の情景を描いた完結編。
目次
第1章 『流れる星は生きている』を歩く(中国・北朝鮮国境を辿る旅;小説になかった真実)
第2章 新田次郎の心の闇―『望郷』『豆満江』を辿る旅
第3章 国語教育者・大村はまとの交流―藤原ていの寂寥の源泉
第4章 娘に聞かせた昔話―父からの二度目の添削指導
第5章 それからの私(淡い想い;結婚、そして別れ;大学教授とロックミュージシャン)
著者等紹介
藤原咲子[フジワラサキコ]
1945年、父、新田次郎、母、藤原ていの長女として満州国新京市(中国長春市)に生まれる。数学者、エッセイストの藤原正彦は次兄(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。