内容説明
「県警の熊」と異名をもつ元富山県警察山岳警備隊長が綴る安全登山への願いと山の魅力。
目次
第1章 楽しい中高年登山
第2章 中高年登山者の「崖」
第3章 恐怖の遭難予備軍
第4章 リスクマネジメント
第5章 登山者の覚悟
第6章 中高年だから知る山の楽しさ
著者等紹介
谷口凱夫[タニグチカツオ]
昭和13年、富山県朝日町生まれ。富山県立泊高校卒業後、昭和32年、富山県警察官拝命。山岳救助隊員、山岳警備隊員、小隊長、副隊長を経て、平成2年10月、山岳警備隊長就任。数々の救助活動の現場では、その風貌から「県警の熊」との異名をもつ。平成4年10月には秋の園遊会に出席。平成9年3月退職。平成10年4月から、とやま社会保険センターの登山教室講師を務め、修了生で作る山岳会で「一登一若」を信条に中高年の楽しむ山を実践(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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扉のこちら側
73
2016年216冊め。山岳救助のドキュメントを期待して読んだが、元警察官が現代社会に物申す、のような、底の浅い発言の連発。女性蔑視のセクハラ発言も多く不愉快。極め付けが人種差別で、自然や野生動物の保護と同列に「純血の大和民族」発言、「人間も純粋種保護の必要がありそう」とのご意見。前作はこうではなかったのになあ。2016/03/26
roatsu
18
かつて剣・立山で山岳救助に活躍し、高齢の今も体を鍛え山に親しむ著者の痛快なエッセイ。山での過酷な仕事を通じて人生の厳しさを知る人の言葉は強い説得力がある。登山のイロハや遭難の実相、無理なくやれる身体の鍛え方など経験に即した有益な内容がユーモラスに語られて楽しい。文中では繰り返し今日の登山で多数派を占める中高年層の依存心の高さ、自分さえよければよしとする傲慢で無責任な風潮を辛辣に戒めているが、登山に限らず日本社会全般の悪しき傾向に対する著者の真摯な警鐘として若者も傾聴すべきだろう。2015/09/16
けんとまん1007
13
元、富山県警山岳警備隊長の谷口さん。今は、その経験も踏まえ、山を楽しんでいらっしゃる。その中で、今の山行の風潮・危険性などについて、いろいろと語られている。年に数回、ニュースになる遭難、あるいはニュースにならない警備隊の出動。ニュースにならないことの多さ、そして、その背景。山は、自分の足で歩き、上り下りる。ここがまず、怪しい風潮がある。また、一番印象に残るのは、自分が主体的に歩くということ、そうしないと山歩きの厳しさもわからないということ。以前、よく山へ行っていたので、その点がとても納得できる。2014/08/02
ぴよちゃん
5
★★★ 図書館本。中高年登山者へ軽快な(警戒な?)口調で物申す。自分への戒めにもなった。2020/08/03
スプリント
4
モンスター登山者の想像を絶するエピソードに唖然としました。遭難者救助に携わる方々の苦労が忍ばれます。2014/07/10