出版社内容情報
“これが、幸せの形”ってやつかもしれない
万華鏡のように繁る植物をかき分け、今日もヤギとともに美味しい草を追う。
酷暑と虫との格闘、迫る体力の限界。
前代未聞のヤギ飼いイラストルポ!
春になれば、柔らかく美味しそうな草の芽吹きに熱視線を送り、夏は、酷暑と虫と格闘しながら、茂り過ぎた草の海を刈りまわり、秋には、ヤギたちの大発情祭りを横目に冬に向けて干し草を作り、冬は、チェーンソーで常緑樹の剪定枝を伐り集めつつ、ヤギと春を待つ――。
旬を外して草をもっていくと「なぜこんな季節外れなものを?」と呆れられ、一度地面に落ちた草は「それ床に落ちたものでしょ?」とそっぽを向かれる。
草の山の間を頭突きをかまし合いながら食べ歩く騒然!
頭突き食事会のようす。病気、発情、ヤギ同士の関係性にも気を配り…。
マイペースなヤギたちとの幸福な日々を綴る、前代未聞のイラストルポ!
「ヤギたちの世話をしているおかげで、私は多くの名もなき草と出会い、若芽を出してから枯れしぼみ次の草の間に沈んでゆくまでを見届けてきた。雑草とひとからげに呼ばれ、人間からは嫌われ刈り捨てられるはずの草たちを、あんなに美味しそうに食べ、楽しく生きる糧としてしまうなんて、本当に素晴らしい動物だ。」(本文より)
内容説明
前代未聞のヤギ飼い。これが、幸せの形ってやつかもしれない!?今日もヤギとともに美味しい草を追う。酷暑と虫との格闘、迫る体力の限界。イラストルポ。
目次
四月 卯月嬉しや 待望のご馳走を刈り取る
五月 皐月あおめき 浮かれて〓め呑め 若葉は甘露
六月 緑深まり 葉も茎も大きく硬く 虫育ち駆け抜ける水無月 梅雨は干草
七月 豪雨にも 耐えて文月 カヨパレス 苧麻刈り取り かたつむり転々
八月 繁る葉の月酷暑でも ヤギの食欲衰えず〓み引く蔓
九月 長月ながく 酷暑終わらず夏枯れのあと 芽吹き花咲きまるで春
十月 蔓は乾せ 亥の月眺め 霜の降るまで 鎌を振りつつ 草暦を読む
十一月 山眺め 色づき落ちゆく 葉に焦り 霜降る日まで 刈り回れ
十二月 食べ尽くせ 小春の草々 霜降るまでの 美味や愛おし
一月 霜枯れて 草がなくても 大丈夫 山の照葉があると 山羊啼く
二月 はやばやと 吹き出す 芽のうま味 ヤギのみぞ知る 如月
三月 弥生よい月 若葉に新芽 〓めば立つ音に耳澄ます
付章 目を凝らし 耳を澄ませる 十六夜 照る月 笑むヤギ 潜むイノシシ
著者等紹介
内澤旬子[ウチザワジュンコ]
1967年、神奈川県生まれ。文筆家、イラストレーター、獣肉処理販売業。『身体のいいなり』で第27回講談社エッセイ賞受賞。2014年に小豆島に移住し、現在は、ヤギのカヨ、茶太郎、銀角、玉太郎とイノシシのゴン子、ネコの寅雄とともに暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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