内容説明
わずかな光を受け止めたかと思うと、強すぎる光はよける。虫に食べられたかと思えば、やりかえす。水が足りなければやりくりし、あまれば捨てる。強くしてしなやか、ときにしたたか。不思議な力をもつ葉っぱが今日も緑の地球を支えています!葉っぱのふしぎがわかる本。
目次
1 植物の形とつくり(葉の形とつくり;光を求める;いろいろな体制の植物 ほか)
2 植物の生存戦略(葉の大きさと厚さを変える;ストレス;葉の寿命 ほか)
3 葉っぱの観察(日向と日陰で変わる育ち方;双葉はたいせつ;芽生えの運命を調べる ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
55
植物の不思議で偉大な生命力が伝わってくる。さすが鷲谷いづみさん。そしてシャボテン研究から植物の生態写真家になった埴 沙萠さん。物言わぬ木や草、根付いた場所から動かないけれど、それゆえに生きのびる知恵とでもいうか、生きる力は想像を超えてたくましい。植物の写真にも自然への畏敬を感じる。2005年初版で、20年前の本だが全く古くない。表紙の葉は、見たことが・・・あっ柏餅の葉だ! とても素敵な本に巡りあえた。2025/05/08
たまきら
40
私たちが普段「植物」として認識している部分の多くが葉っぱなんだなあ…と今更ながら気づかせてもらいました。フルカラーで紹介される写真資料がとても分かりやすい!特に根の部分こみで撮影されたものが面白かったです。特にベニテングダケの根っこについた姿にはびっくり!見えない世界が知れるってやっぱりいいですねえ。また、植物の体を作る単位を「モジュール」といい、葉や芽をつけた枝は「シュート」というという部分でああ、だから筍を「bamboo shoots」というのかあ!と納得しました。面白かった!2025/06/05
猫
14
図書館本。子供向けかと思ったら、中身は結構専門的な話も多かった。葉の働きがメインだったけど、そこに繋がる根と茎の話にも触れられている。植物の仕組みの精巧さと柔軟さにほんとに驚く。食害する昆虫に対して体内で毒を生成する植物は、昆虫に対して毒になる物質が何か、というのをどうやって知ったんだろう…。2019/06/16
竜王五代の人
9
題名は「葉っぱ」だけど、話は根まで及ぶ、移動できない植物がいかに環境に合わせて、生長したり、葉を動かしたり体を調節したりすることについて写真たっぷりで易しく述べている。面白かった。2025/04/14
三日月くらげ
4
葉の生活が分かる。自ら動けない植物だけど、その生存戦略はさまざま。大きさ、カタチ、なんでこんなに違うんだろう葉っぱ。2022/12/24