出版社内容情報
【目次】
内容説明
みずみずしい感性をもって、奥深い静謐の森に遊んだ著者による北八ヶ岳の随想集。岩や沢での厳しい登攀や、冬の氷雪壁での先鋭的なクライミングのかたわら、深い思索とともにさまよった森の表情が、磨き抜かれた文章によって再現されている。著者の自然や人間をみる眼は深く澄み、淀みがない。11篇の作品を集めた記念碑的著作といえよう。平凡社ライブラリー版をさらに著者によって推敲、改稿された決定版である。
目次
岳へのいざない
八ヶ岳の四季
雪と風の日記
岩小舎の記
雨池
落葉松峠
北八ッ日記
八月
北八ッ彷徨
冬の森
富士見高原の思い出
著者等紹介
山口耀久[ヤマグチアキヒサ]
1926年、東京生まれ。10代のなかごろから登山をはじめ、戦争末期の1944年に有志と獨標登高会を創立し、その初代代表を務める。早稲田大学文学部に学んだが、結核のため休学し、2年間の療養所生活を送る。退院後は東京日仏学院に通ったが、ディプローム(卒業資格)は得ていない。病気平癒後に再び登山活動に復帰し、八ヶ岳をはじめ、後立山不帰2峰東壁、北岳バットレス、甲斐駒ヶ岳摩利支天中央壁、利尻岳西壁などに開拓の足跡を残した。また山の文芸誌『アルプ』の編集に参加し、串田孫一らと300号の終刊まで委員を務めた。2024年1月、逝去、享年97(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひでお
2
著者の名作がヤマケイ文庫で復刊されたので手に取りました。いまは観光地化されている北八ヶ岳も当時は神秘的な美しさがあったのだと思い知らされます。 今とは違う登山スタイルに時代を感じたりもします。が、結核で富士見高原で入院していたときの文章が、もっとも率直な気持ちの吐露かあり、山や人へのあこがれがえがかれていて感銘を受けました。2026/06/12
みんみん
0
その日の気分と思いつきでルートを変えたり、午後近くに出発したりするので登山の常識と反していて驚いたが、「彷徨」なので、なるほど納得。きままに好きな山系に遊ぶ様子が楽しい。危ないけど。一番好きなのは「富士見高原の思い出」。高齢になってから書いたのかと思って読み進めたら20代で驚き。そして尾崎喜八のような若者に自宅サロンを開く文化人、昔はいたんだろうな、と。漱石のくしゃみ先生もそうだし。良い文化だと思うけど今はもうアポ無しに家を訪ねて来て文学談義する若者が何人かいるというような文化は無いのかも。羨ましい。2026/09/30
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