出版社内容情報
風に舞い、波に漂い、動物を操る。
小さなタネたちが繰り広げる、32種類の巧みな旅の物語。
植物は動けないなんて大間違い。
新しい場所で命をつなぐタネたちの、驚くような旅の知恵を大公開!
旅するタネたちは、驚くほど巧みな道具や作戦をもっています。
風に乗るパラシュートや翼、水に浮くコルクに自動発射装置、さらにはかぎ爪や色仕掛けで動物をヒッチハイクしたり。
タネはときに、時間をも飛び越えて旅をします。
何年でも何十年でも休眠して事態の好転を待つのです。
この本では、ムクゲやジュズダマ、ジャノヒゲ、オナモミなど、32種類の身近な植物を取り上げ、それらのタネに秘められた子孫を残すための工夫、巧みな旅のしかたをご案内します。
※本書は2008年5月に発刊されたNHK出版『身近な植物に発見! 種子たちの知恵』を再構成し、加筆修正のうえ、文庫化したものです。
内容説明
植物は動けないなんて大間違い。新しい場所で命をつなぐタネたちの、驚くような旅の知恵を大公開!風に乗るパラシュートや翼、水に浮くコルクに自動発射装置、さらにはかぎ爪や色仕掛けで動物をヒッチハイクしたり、タネたちは巧みな道具や作戦をもって旅にでます。タネはときに、時間をも飛び越えて旅をします。この本では32種類の身近な植物を取り上げ、タネたちの巧みな工夫と旅のしかたをご案内します。
目次
第1章 自然を利用するタネたち(空から舞い降りるプロペラの実“ユリノキ”;自然が生んだ精巧なヘリコプター“ボダイジュ”;空飛ぶボートの謎“アオギリ” ほか)
第2章 動物を利用するタネたち(おいしいだけが果実じゃない“ナンテン”;野に灯る赤いランタン“カラスウリ”;冬の森にきらり輝く瑠璃の種子“ジャノヒゲ” ほか)
第3章 みずからタネを飛ばす植物たち(振動を感知してみずから飛ぶタネ“カタバミ”;元気にはじけるびっくり神輿“ゲンノショウコ”;さやとともにはじけ飛ぶ自然の円盤“フジ” ほか)
著者等紹介
多田多恵子[タダタエコ]
東京都生まれ。東京大学大学院博士課程修了、理学博士。植物生態学者として植物の繁殖戦略、虫や動物との相互関係などを調べている。ナチュラリストとしてフィールド観察会などでも活躍し、NHKラジオ子ども科学電話相談、NHK・Eテレ「趣味どきっ!『道草さんぽ』」などにも出演。写真撮影も手がける。植物科学の普及への功績により2021年松下正治記念賞、2022年日本植物学会特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。