出版社内容情報
喧騒を離れ、名もなき山を歩く。
百名山をめざす人にこそ触れてほしい、深田久弥の真髄。
「わが国にはどこへ行っても山の見えない所はない」という文章から始まり、山がもたらした日本人の思想や情操との関係を探る「山と日本人」や、山登りの前後にも存在する楽しみや喜びを考える「登山前後」という、深田久弥ならではの味わい深い文章はもちろん、日本百名山にまつわる「日本百名山(昭和十五年版)」「混まない名山 品格と孤独に憧れて」「わが登山史の決算」なども収録。ふるさとの回想録や東京暮らしの点描などからは、人間・深田久弥を知ることができる。
「日本百名山」の始祖が達意の筆で綴る、山旅の醍醐味、名峰の魅力、ふるさとへの想い……
単行本や全集に未収録の作品を精選して2014年に刊行された『名もなき山へ』がついに文庫化。
内容説明
『日本百名山』の著者、深田久弥による珠玉の随想集。日本人の思想や情操と山との関係を解き明かす「山と日本人」、日本百名山にまつわる「混まない名山」「わが登山史の決算」をはじめ、各地の山岳紀行、ふるさとの回想、東京暮らしの点描、ヒマラヤそして未知なる中央アジアへの熱き想いなど、人間・深田久弥の全体像を知ることができる一冊。単行本や『山の文学全集』に未収録の作品を精選した本書に新編集を施して文庫化!
目次
1 山へのいざない
2 私の名山
3 静かな山旅
4 ふるさと今昔
5 東京暮らし
6 登山の周辺
7 未知なる土地へ
著者等紹介
深田久弥[フカタキュウヤ]
1903年3月11日、石川県江沼郡大聖寺町(現加賀市)に生まれる。東京帝国大学文学部在学中に小説「津軽の野づら」を発表し、1930年、「オロッコの娘」が注目を浴びたのを機に文学活動に専念。文壇きっての山好きとしても知られ、山の随筆集を刊行した。1944年、陸軍に応召。復員後は次第に小説から離れて、山岳紀行文やヒマラヤ、シルク・ロード研究を中心に活躍。なかでも『日本百名山』(読売文学賞受賞)と『ヒマラヤの高峰』は不朽の名著として今なお高い評価を得ている。1971年3月21日。茅ヶ岳登山中に脳卒中のため急逝。享年68(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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