内容説明
画文集『日翳の山ひなたの山』『山とある日』『きのうの山きょうの山』に所収された上田哲農の紀行と随筆を中心に、登攀評論誌『岩と雪』に掲載されて注目を集めた論考などを集めて安川茂雄が編纂した『上田哲農の世界』。本書ではそれに著者晩年の未収録作品を追加して再編集。画家にして先鋭的なクライマーでもあった上田哲農の、山への熱き思いがこの一冊に凝縮されている。
目次
エッセイ(ある登攀;守護符 ほか)
紀行(万太郎越え;雨の丹沢奥山 ほか)
詩と散文(三月;旅愁 ほか)
論叢(次への出発;「登攀者」の序章として ほか)
著者等紹介
上田哲農[ウエダテツノ]
1911年天津生まれ。1934年、文化学院美術科を卒業後、登山家、水彩画家として活躍。水彩画家としては、水彩連盟や一水会の会員となり、1951年に日展で特選を受ける。1964年に日展会員。登山家としては1930年、日本登高会の創立に参加し、以後、谷川岳や北アルプスの困難なルートの開拓に取り組んだ。1958年、第2次RCCの結成に加わり、1966年にはソ連のカフカス、1969年にはパミールで、登山隊長として遠征。1970年没
安川茂雄[ヤスカワシゲオ]
1925年、東京出身。昭和時代の登山家、登山史研究家。早稲田大学仏文科卒業。中学時代から登山に傾倒し、三笠書房、朋文堂などの出版社勤務のかたわら、『霧の山』などの山岳小説を発表。本名は長越茂雄。昭和41年には、RCCヒンズークシ登山隊長をつとめる。1977年10月逝去、享年51(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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