内容説明
厳冬期の前穂高東壁に挑む小坂乙彦と魚津恭太。しかし切れるはずのないザイルが切れて小坂は墜死した。井上靖の国民的小説『氷壁』全十一章のなかから、山岳描写が濃厚な第三章を抜粋して収録するほか、加藤薫、夢枕獏、熊谷達也、新田次郎、真保裕一、笹本稜平の傑作を、読書の達人・書評の第一人者として名高い編者が厳選。
著者等紹介
北上次郎[キタガミジロウ]
1946年東京都生まれ。明治大学文学部卒業。1976年、目黒孝二として椎名誠らと「本の雑誌」創刊。2000年まで「本の雑誌」発行人を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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としき
3
なぜか?山岳小説にはまる!この傑作選も何本か読んだものがあった。なぜ?命を賭してまで、その山に挑まなければならないのか?山の経験も知識もない者が、簡単に語れるものではない。登山には人生そのものが凝縮されているのではないか?単独であれチームであれ、必ず人の助け(縁)がなければならない。自力があっても天候(運)に恵まれなければ成し遂げることが出来ない。我々はそれぞれの登壁に挑んでいる。助けてくれるペアーを探しながら、どのルートで進むのか、そして目指す頂きにたどり着けるのか?それも縁と運次第なのかもしれない。2024/12/05
フンフン
3
井上靖の氷壁、何度も読んだはずだが、何度読んでも引き込まれる。2021/09/21
ねぎまぐろ
2
★★2023/07/28
あきひと
2
山岳小説7篇で井上靖「氷壁(抄)」と笹本稜平「疑似好天」は再読。青春もの、ファンタジー、サスペンス、遭難ものと多彩。 青春ものとしたのは加藤薫さんの「ひとつの山(抄)」だが、大学山岳部の新人二人が部内を引っ掻き回してなかなか面白いし、反面教師的に学ぶところもあり、全編を読んでみたいと思った。2022/01/06
pagrus55
2
★★☆2020/07/20