内容説明
日本を代表する山岳写真家であると同時に、高山蝶をはじめとする昆虫生態研究、民俗学の貴重な記録となる雪形研究など、幅広い分野に偉大な功績を残した田淵行男。近藤信行は、田淵の足跡を緻密な取材で丹念に追い、鳥取県の山村に生まれ育った幼年時代から安曇野を舞台に広く活躍する晩年までの彼の生涯を克明に描き、田淵行男の唯一の評伝として後世に残した。巻末には田淵の著作・参考文献、詳細な年譜も掲載。
目次
序章 常念岳の麓
第1章 孤独の淵
第2章 心の彷徨
第3章 雌伏のとき
第4章 安曇野の博物誌
第5章 高山蝶との出会い
第6章 山岳写真と生態写真
第7章 大雪の蝶
第8章 安曇野挽歌
終章 命ひとつ
著者等紹介
近藤信行[コンドウノブユキ]
1931年東京生まれ。早稲田大学文学部仏文科修士課程修了。中央公論社を経て文藝評論家、作家。前山梨県立文学館館長。主な著書に、『小島烏水―山の風流使者伝』(大佛次郎賞受賞、創文社)など。編著多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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