内容説明
名著復刊。日本で見られる約250種の野鳥について、その名前の由来と語源を解説。『古事記』、『萬葉集』などの古典や、各種の辞典を引用しながら私見も交えて展開される言説は、長年、野鳥の観察・研究を続けてきた著者ならではの説得力に満ちています。和名はもちろんのこと、英名の意味や学名の成り立ちについても学ぶことができます。
目次
「から」の語源
「きつつき」の語源
「さぎ」の語源
「しぎ」の語源
「しとど」の由来・語源
「たか」の話
「ほととぎす」と「かっこう」
著者等紹介
安部直哉[アベナオヤ]
1938年東京都生まれ。東京水産大学卒業。水産技師として神奈川県に7年間勤務。その後、主に鳥類を研究。著書多数
叶内拓哉[カノウチタクヤ]
1946年東京都生まれ。子供のころから動植物に興味を持つ。東京農業大学農学部卒業。卒業後9年間造園業に従事し、その後フリーの野鳥写真家となる。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あたびー
41
全ページ美しいカラー写真入りです。日本の野鳥の名前の由来を、古事記、日本書紀、万葉集、古今和歌集などを引いて解説してあります。シジュウカラなどの「カラ」、キツツキなどの「ケラ」の他、サギやシギなどについて用語の解説あります。ツグミは夏になると鳴かないから口をつぐむでツグミにはビックリ。スズメは鳴き声か小さいことを表す「ささ」に群れを表す「め」というのはいまいち分かりづらかった。古くからある名称であったり、中国の呼称を引いてある場合もあり、漢字が難しい。もっとふりがなが欲しいところも。2021/09/15
翠埜もぐら
19
動植物の名前はカタカナ表記が標準ですが、植物に関してはかねてより不満があり、ぜひ漢字表記も併記してほしいと思っていました、が、バードウオッチャーの知り合いが鳥に関してはカタカナ表記にしてほしいと言っていました。この本を読んで納得。読めません。難読な名前ばかり。「山雀」でヤマガラって読めるかー。生態や見分け方などより名前の由来に重きを置いた本です。わからないことが多く著者の推測も多いのですが、古語や古典からの推測はなかなか楽しい。身近な鳥を調べる本ではなく、読んで楽しむ本ね。2022/04/29
またべえ
16
野鳥は鳴き声から名づけられた種類が多い。ヒヨドリは「ひーよ」、カッコウは「かっこう」と聞こえる鳴き声が語源。でも人によって聞こえ方も、表現の仕方もそれぞれ。コノハズクの鳴き声を聞いて、「キョッキョッキョッ」と表現する人もいれば、「ぶっぽうそう」と表現する人もいる。以前、長女さんと散歩をしていた時、蝉の声を聞いた彼女が、「あれはウグイスでしょ。」理由を聞くと、「だってウグイース、ウグイースって鳴いてるから。」もし長女さんがこの蝉の第一発見者だったら、ツクツクボウシはウグイスという名前だったかも知れません。2023/03/14
Kenji
13
鳥さん大好きな人向けのうんちく本ですね。 まあ名前の由来って結構怪しいと言うか予想で書いてる部分が多いのは否めない。 文体も硬いと言うか読みづらいけど著者はかなりのベテランさんで納得。2021/04/17
七色一味
11
★★★☆2022/03/05