ヤマケイ文庫<br> トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか―低体温症と事故の教訓

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ヤマケイ文庫
トムラウシ山遭難はなぜ起きたのか―低体温症と事故の教訓

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  • サイズ A6判/ページ数 365p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784635047463
  • NDC分類 786.1
  • Cコード C0175

内容説明

2009年7月16日、大雪山系・トムラウシ山で18人のツアー登山者のうち8人が死亡するという夏山登山史上最悪の遭難事故が起きた。暴風雨に打たれ、力尽きて次々と倒れていく登山者、統制がとれず必死の下山を試みる登山者で、現場は修羅の様相を呈していた。1年の時を経て、同行ガイドの1人が初めて事故について証言。夏山でも発症する低体温症の恐怖が明らかにされ、世間を騒然とさせたトムラウシ山遭難の真相に迫る。

目次

第1章 大量遭難(十五人の参加者と三人のガイド;ツアー初日;差が出た濡れ対策;出発の判断;異変の徴候;足並みの乱れ;一気に進んだ低体温症;介抱か下山か;決死の下山;遅すぎた救助要請;喜びのない生還)
第2章 証言(面識のなかった三人のガイド;なぜ出発を強行したのか;聞けなかった「引き返そう」のひとこと;支えてくれた人たちのありがたさ)
第3章 気象遭難(遭難時の気象状況;トムラウシ山周辺の気象状況;遭難時の気象の特異性;気象から見たトムラウシ山遭難の問題点)
第4章 低体温症(低体温症との接点;低体温症の基礎;トムラウシ山パーティの低体温症;他パーティの低体温症;低体温症の医学的考察;多様な病態を示す低体温症)
第5章 運動生理学(気象的な問題;身体特性の問題;体力の問題;エネルギーの消費量と摂取量の問題;事故防止に向けた提言)
第6章 ツアー登山(ツアー会社は山のリスクを認識していたか;安全配慮義務と旅程保証義務;ガイドの資格問題;商品に反映されるツアー客のレベル;それでもツアー登山に参加するワケ;ツアー登山は自己責任か)

著者等紹介

羽根田治[ハネダオサム]
1961年、埼玉県生まれ。フリーライター。山岳遭難をはじめ、登山技術、自然、沖縄、人物などをテーマに執筆活動を続ける。著書多数。現在は埼玉と沖縄を行き来する生活を送る

飯田肇[イイダハジメ]
1955年、茨城県生まれ。名古屋大学大学院修了。富山県立立山カルデラ砂防博物館学芸課長。立山山域の積雪雪渓調査、ヒマラヤ氷河調査などを主に行なう。日本山岳会によるカンチェンジュンガ登山隊などの学術隊に参加。日本山岳会、日本雪氷学会会員

金田正樹[カネダマサキ]
1946年、秋田県生まれ。整形外科医師。登山は高校時代から始め、ヒマラヤ登山の経験もある。海外の災害援助の経験も多く、イラク戦争などの医療支援に従事

山本正嘉[ヤマモトマサヨシ]
1957年、神奈川県生まれ。東京大学卒業。教育学博士。登山の運動生理学の研究をライフワークとする。在学中はスキー山岳部に所属。シブリン峰北稜の初登攀、チョ・オユー無酸素登頂など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

68
2009年7月16日、北海道トムラウシ山で八人が死んだ。本書はその時の状況及び「気象遭難」「低体温症」といった多方面から事故を検証した一冊である。正直冒頭の遭難の模様が滅茶苦茶怖い。一人ずつ脱落していく様や低体温症の症状等、読んでいると背筋が寒くなる思いがする。ただ前半目的で買ったのだが、本当に役に立つのは後半の「低体温症」「運動生理学」といった部分。カロリーはしっかり摂るとか防寒具は早めに着るとか、基本的な事を疎かにしてはいけない事が身に染みてわかる。山は対策一つでこうも変わるものであるのかなあ。2016/11/22

Kenichi Yanagisawa

63
7月の夏登山中に疲労凍死でガイドも含め9人のツアー客が亡くなった。ツアー遭難事故の研究的な観点からのノンフィクション本。夏山で何故凍死したのか、、、。そこには登山に消費するエネルギーと補給量、そして雨交じりの強風が原因となった低体温症がこの事故の引き金となった。登山ブームですが、夏だからと安心せずきちんとした準備と冷静な判断が必要となるようです。2013/04/06

goro@一箱古本市5/5

55
人災の占める割合が多いのは明らかだけど色々意識しなければならない事が多い遭難事故。低体温になる事で思考も止まり重ね着することも判断だきなくなってしまうんだね。夏の2000メートルの山でこうなるんだと恐ろしいし、ガイドの人もこの山を知らな過ぎた悲劇。ツアー登山の功罪はあるけど選択するのは自分だし判断出来る知識や経験を積むしかないやね。亡くなった方の冥福を祈るとともに教訓を生かさなければいけない。2016/10/13

翔亀

46
北海道の大雪山の奥深くに聳えるトムラウシ山(2141m)は、「神々が戯れる庭」と呼ばれ、その岩壁と高原植物の美しさは天国と称えられる。三、四日がかりの長丁場の縦走が必要なのも憧れを増強させているかもしれない。本書は2009年7月16日に起きた8名の大量遭難死の検証の書。死因は「凍死」である。北海道とはいえ夏山である。当日の最低気温は3.8度。普通に考えれば凍死するわけはない。冬山で頻発する「疲労凍死」と呼ばれるのも同じで正確には「低体温症」。医学的にその原因と対策が分析されているところに価値がある。↓2016/08/20

扉のこちら側

43
初読。2015年251冊め。先に読んだ「ドキュメント気象遭難」で検証されていた2002年の事故の話かと思ったら、その後に起きた2009年の事故の話だった。同じ時期、同じコースで教訓が生かされず残念。共著のため運動生理学の面からの検証がされていて興味深く読んだ。2015/03/12

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