内容説明
一九三〇(昭和五)年、世界恐慌のさなか、二十二歳の青年によって、日本初の商業山岳雑誌「山と溪谷」が創刊された。登山界が一方では先鋭化、他方では大衆化など、多様化する時代、大学山岳部にも山岳会にも属さない一般登山者に“あらゆる層の優秀なる人々の文献を”“徹底的な廉価で提供”することを理念とし、大きな支持を受けた。本書は創刊号~三号を縮刷。日本登山界の情熱の時代を再現する。
目次
創刊号(一月の前穂高岳・奥穂高岳(小笠原勇八)
山小屋小観(角田吉夫)
吹雪の一日(蓮華小屋にて)(冠松次郎) ほか)
第2号(フェーンもより(松方三郎)
山に忘れたパイプ(藤島敏男)
沢と〓(いわな)釣り(竹山茂雄) ほか)
第3号(大衆登山と日本山岳会批判(舟田三郎)
和名倉山(原全教) ほか)