ヤマケイ文庫
父への恋文―新田次郎の娘に生まれて

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784635047289
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0175

内容説明

著者は、山岳小説と歴史小説で数々の大作を著してきた直木賞作家・新田次郎を父に、戦後の引き揚げ体験を綴った『流れる星は生きている』でベストセラー作家となった藤原ていを母にもつ家庭に育った。幼少期の辛い引き揚げ体験がトラウマになっていた著者は、一人娘であるがゆえに父親から深い愛情をかけられ、成長した。新田次郎の死後20年を経て、初めて綴られたベストセラー作家を両親にもった娘の心の葛藤を描いた話題作である。

目次

第1章 幼年期の想い出(無花果の木の上で;文章指導 ほか)
第2章 作品の周辺(動物とタイトル―『東天紅』と『山犬物語』;飛ばないカラス―『八甲田山死の彷徨』 ほか)
第3章 作家の母(笹原と新田;父の初恋 ほか)
第4章 新田次郎の死(白い足)

著者等紹介

藤原咲子[フジワラサキコ]
1945年、父・新田次郎(本名・藤原寛人)と、母・藤原ていの長女として、満州国新京市(中国長春市)に生まれる。立教大学文学部を卒業後、東京教育大学で比較文学を、北京師範大学で中国語を学び、現在、高校で中国語を教える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

金吾

20
父母への気持ちを露にしており、作品から見える以外の新田次郎さんが伺えました。対立はありながら父に対する愛情がすごいなあと思いました。電話での最後の言葉は涙がでかかりました。2025/05/04

アルプスの空♪

11
すばらしかった!!!!!ぎっしりと詰まった咲さんの父であり読者にとっての新田次郎さんの人間像が浮き彫りにされて一気に読んで至福の時を味わいました♪新田次郎ファンはこの本必読でっす!!2冊目"母への詫び状”いきます~!(^_-)-☆2011/04/19

はしめ

2
穏やかな空気に包まれた昭和が描かれる。父親は子煩悩に娘を慈しむ。そして娘は父に託された約束を果たす。これは確かに父への恋文。2020/03/04

Juichi Oda

2
新田次郎の娘さんが書いたエッセイ。彼女は「お父さんが死んだらね、作家新田次郎はこんなふうにして書斎で原稿を書いていたっていうこと、ちゃんと覚えていて、しっかり作品に残すのだよ」と10歳の時に言われて、それを父の死後21年経ってから実現させた。母は藤原てい。終戦直後、満州から子ども3人を連れて決死の思いで日本に帰ってきた壮絶な物語「流れる星は生きている」の筆者。その母に対する葛藤と、父親への強烈な思慕。二つのベクトルに揺れながらの生きざまも浮かび上がってきます。2013/04/22

ぎすけ

2
「流れる星は生きている」の末っ子の咲子さんが本を出していたとは知らなかった。父・新田次郎との深い親子愛と、それを通じて新田次郎の人となりと、彼女自身の中の葛藤が描かれていて、新田次郎を愛読している人は勿論、一冊も読んだことがない(私だ)人も、父と娘の交流や母への複雑な思い、自分の人生への色々な悩みなどを抱える人にはオススメしたい本。そろそろ新田次郎氏の本も読まないと。2011/07/10

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