目次
第1章 帝国プロパガンダ発展の基盤(前史としての両大戦間期;ヴィシー政権にとっての帝国;帝国プロパガンダを狙った組織 AECとその周辺)
第2章 帝国祭典行事の展開(一九四一年「海外フランス週間」;一九四二年「帝国十五日間」;「博覧会列車」帝国がフランス全土を駆けめぐる;帝国における祭典)
第3章 青年、学童、女性と帝国(青年―帝国での職業的使命;学童―学校教育における帝国の重点化;女性―伝統的役割期待と帝国に託す希望)
第4章 戦争終結とフランス再統一を見据えて(戦局の変動とプロパガンダの目的の変化;AECの機構改革;メッセージの受容 帝国との精神的紐帯;「博覧会列車」の続行;再び一つになるフランスと帝国の未来 臨時政府の帝国プロパガンダ)
著者等紹介
松沼美穂[マツヌマミホ]
2003年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程満期退学。博士(学術)。現在、福岡女子大学文学部人文学系専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nranjen
7
ヴィシー政権期、植民地がどのように「フランス帝国」のプロパガンダに利用されていたのかを述べた本。日本語でこのような詳細かつ簡潔かつ新しい視座に基づいた歴史を読めることは幸いなるかな。著者も驚きをもって述べられている植民地に関する女子生徒の関心(!?)。ドゴール政権も植民地を引き継いできたという事実に改めて驚愕。「一連の屈辱的経緯に照らせば、戦後のフランスが連合軍によって解放された弱小国として扱われる恐怖はきわめて現実的」戦後の誇張されたフランス強国論はこういう背景があったのか…2020/01/23
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