出版社内容情報
プガチョーフ叛乱を知らずしてロシアの歴史は語れない。国家と社会、宗教と文化など、帝政ロシアが抱えていたあらゆる問題がそこに凝縮されている。その後の為政者は第二のプガチョーフの出現を恐れて厳しく民衆の動きを封じ込めようとした。ロシア国内の問題は民衆ではなく、政府が解決しなければならないとしたのである。民衆とツァーリの関係を軸に、専制国家の在り方や社会構造などを刊行・未刊行の史料を駆使して論じた叛乱研究の決定版。現代にまで至るロシアを理解するための必読の書でもある。
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〈目次〉
はじめに
プロローグ
序論 史学史上のプガチョーフ叛乱
第1章 エカチェリーナ二世時代のロシア帝国
第2章 動揺するロシア社会
第3章 叛乱前夜のプガチョーフと古儀式派
第4章 カザークの参加と叛乱の組織化
第5章 政府・貴族・外国の動向
第6章 諸民族の叛乱参加
第7章 工場労働者の蜂起
第8章 農民の希望と叛乱参加
第9章 叛乱と宗教
第10章 叛乱参加者の最後
エピローグ
結論 プガチョーフ叛乱とは何だったのか
おわりに