出版社内容情報
反グローバリズムの波が世界に渦巻く今、日本を含むアジア・アフリカに着目し、多文化間比較の視点から改めて考える。
内容説明
国家単位では敵味方の境界が定かでない戦争と殺戮・破壊が激しさを増す今日、人類史の視野で「ナショナル・アイデンティティ」とは何かを考える。古くて新しい問題群。
目次
なぜ、ナショナル・アイデンティティの多文化間比較か
第1部 植民地帝国とナショナリズム(時間軸と空間軸の対比から―十六世紀と十九世紀における西洋のアジア・アフリカへの進出を対比して考える;帝国におけるナショナルな排除―バタヴィアの混血社会をめぐって;シベリア先住民族のアイデンティティ―帝政ロシアの東方進出と民族意識の顕在化 ほか)
第2部 ナショナル・アイデンティティの諸相(義和団をめぐる記憶と中国ナショナリズムの位相;ミャンマーのアイデンティティ形成;韓国朝鮮におけるナショナル・アイデンティティ)
第3部 ナショナリズムを超えて(ナショナル・アイデンティティと地域―現代ベトナムにとっての東南アジアと東アジア;ナショナリティとグローバル・ネットワーク―ホセ・リサールの素描をとおして;ナショナル・アイデンティティとパン・アフリカニズム―南部スーダン人にとっての意義 ほか)
著者等紹介
川田順造[カワダジュンゾウ]
1934年生まれ。神奈川大学特別招聘教授、日本常民文化研究所客員研究員、東京外国語大学名誉教授、広島市立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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