内容説明
1973年、筆者はギリシャの聖山アトスを訪れ、ヨーロッパのキリスト教世界を二分する東方正教会に触れた。ロシアではロシア正教、ギリシャではギリシャ正教とよばれる東方正教会の姿はあまり知られていなかったが、年月をかけてこの地を歩きつづけ、もうひとつのヨーロッパ像が見えてきた。
目次
永遠の精神のいとなみ(聖山アトスの復活祭;セルビア民族の箱舟;最後のビザンティン帝国トレビゾンド;ブコヴィナの修道院群;リラ修道院;甦るキーエフ洞窟修道院;古都スズダリの復活祭)
ヨーロッパの深層を読み解く(北の記憶―ロシアの原風景;ドラキュラ伝説;ノアの末裔アルメニア人;幻の巨人アリ・パシャ;『黙示録』の島パトモス;アラム語を話す村マームーラ)
著者等紹介
川又一英[カワマタカズヒデ]
一九四四年東京生まれ。一九六八年早稲田大学文学部露文科卒業。出版社勤務後、執筆活動にはいる
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感想・レビュー
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俊太郎
0
著者が正教徒だけあって、単なる紀行文とは一線を画する。記述されてるエリア自体も興味深い。写真が白黒で影の部分が真っ暗になってしまっているのが残念。2017/12/25
Roti
0
ビザンティン帝国とキリスト東方教会に関連する地を、自ら東方教会の信者である筆者が旅した紀行文。中欧、ギリシア、トルコ、シリアの「地球の歩き方」と「旅行人」のコーカサスを手にし、地図と文化、歴史と行き方を調べながら読んだ。現地に赴き、悠久の時と宗教に根付いた文化への思索を深めながら旅をつづけ、綴っていく筆者の文章が好きである。ルーマニアはぜひとも訪れたい国のひとつだ。2013/08/30
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