内容説明
幕末・明治以来、からゆきさんとして、探検家として、商人として、あるいは外交官としてアフリカの地を踏んだ多くの日本人がいた。幻の鳥に魅せられてその学名に名を残した「殿様」学者。南アフリカでズールーとイギリスとの戦争に加わった元旅芸人。戦争の模様を逐一報じる日本の新聞。冒険物語に胸躍らせながら、知らず知らずにアフリカ人への偏見を身につけた少年たち。そして、連合国軍の一員として日本軍と戦ったアフリカ人兵士。時代とともに各地で繰り広げられる日本人とアフリカとの出会いの姿を生き生きと描く。
目次
序 日本アフリカ交流小史―1860年から1945年まで
1 「殿様」たちのアフリカ学―東アフリカ編(モダン侯爵 蜂須賀正氏;アフリカ書籍コレクター 徳川武定)
2 アングロ・ズールー戦争と日本人―南アフリカ編(明治初期に報道されたアフリカの戦争;日本陸軍のアフリカへの関心)
3 日本人と西アフリカ―西アフリカ編(文学に登場したアフリカ;日本人の西アフリカ紀行)