出版社内容情報
人類の誕生から今日まで、交流・移動、信仰・宗教、環境・技術の3つの視点から、岐路に立つ世界を読み解くための通史。
小田中直樹[オダナカナオキ]
帆刈浩之[ホカリヒロユキ]
内容説明
歴史を知り、未来に目をこらす。世界史は教養を超える!移動・宗教・環境から、わたしたちの「いま」を考える。
目次
序章 世界史を考える
第1章 西アジアの時代
第2章 東アジアの時代
第3章 世界の一体化の時代
第4章 欧米の時代
第5章 破局の時代
終章 世界史から考える
著者等紹介
小田中直樹[オダナカナオキ]
1963年生まれ。東北大学大学院経済学研究科教授。主要著作:『世界史の教室から』(ヤマカワ出版社 2007)。『19世紀フランス社会政治史』(山川出版社 2013)
帆刈浩之[ホカリヒロユキ]
1964年生まれ。主要著作:「医療・衛生の現地化と香港アイデンティティの初期形成―1960‐70年代」吉川雅之編『「読み・書き」から見た香港の転換期―1960‐70年代のメディアと社会』(明石書店 2009)。「東アジア医療史から見たベッテルハイム史料(2)―琉球における牛痘法の導入について」『沖縄史料編集紀要』第37号(2014)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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サアベドラ
27
第一線で活躍する大学教員らによって執筆された世界史概説書。2017年刊。似たコンセプトの類書として阪大の『市民のための世界史』があるが、そちらはあくまで大学教養課程のテキストでまだ教科書然とした部分が残っているのに対し、本書はより深く、また現代の世界が直面している諸問題(特にグローバリゼーション、宗教問題、科学技術と環境)に即して書かれている点で特徴がある。高校世界史レベルの知識だと少々難しいかもしれないが、人類の歴史をより深く学びたい人や歴史を研究したい人はぜひ挑戦して頂きたい本である。おすすめ。2023/07/11
ukmsblue
5
基本的に教科書の流れで記述されているが、出来事の羅列にならず、かといって単なる歴史雑学にもならず、バランスの良い本。さらに深く読み込むための参考図書リストもあり、素晴らしい。2017/05/26
じょあん
3
現実的な視点に立った世界史。高校の世界史の教科書と見比べてどこが違うか、なぜ違うか考えて欲しい旨が書かれているが、本書は本当にそういう読み方が面白いだろう。現状の分析を見ても、なるほどと思うところは大いにある。優れた一冊であることは確か。とはいえ、モンゴルの記述に古さがあったり、ビザンツの記述でも一部古さを感じたり、ちょっと雑にまとめすぎでは?と思う箇所もまま現れる。紙幅の関係による面もあるだろうし、著述者の専門外の部分の記述の甘さという面もあるだろう。荒削り感は否めないが、それでも通読をおすすめする本。2025/02/20
水無月十六(ニール・フィレル)
2
教科書、詳説世界史の山川出版による、世界史を学ぶ意義についての序論に始まり、世界史の一通りの流れを追っていく一冊。歴史の流れを見ていくパートの著述は山川教科書らしく、簡易過ぎず詳細過ぎず、程よい分量で流れがわかりやすく示されている。当然ながら細かい点では物足りなくなってくるはずなので、巻末の参考文献をこの後で読み込んでいくとより面白いはずだ。入門書の部類ではあると思うが、ある程度既に歴史に興味がある状態からの方が良さそう。2021/09/26
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