礫岩のようなヨーロッパ

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  • サイズ A5判/ページ数 221p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784634640832
  • NDC分類 230.5
  • Cコード C1022

内容説明

近世ヨーロッパの「国のかたち」が歴史学を動かす。公共善と秩序、絶対主義と帝国を問う試み。

目次

礫岩のような近世ヨーロッパの秩序問題
第1部 政治共同体と王の統治(複合国家・代表議会・アメリカ革命;複合君主政のヨーロッパ;礫岩のような国家)
第2部 礫岩のような近世国家(ハプスブルク君主政の礫岩のような編成と集塊の理論―非常事態へのハンガリー王国の対応;バルト海帝国の集塊と地域の変容―スコーネの編入とスコーネ貴族の戦略;ヨーロッパのなかの礫岩―17世紀イングランド・スコットランドの法の合同論;複合国家のメインテナンス―17世紀のリトアニア貴族の日記にみるポーランド=リトアニア合同;スペイン継承戦争にみる複合君主政―大きな政体・小さな政体)

著者等紹介

古谷大輔[フルヤダイスケ]
1971年生まれ。大阪大学言語文化研究科准教授

近藤和彦[コンドウカズヒコ]
1947年生まれ。立正大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

NorthVillageHRE

1
近世ヨーロッパ史を語る上では今日不可欠となっている「複合国家」、「複合君主政」、「礫岩国家」といった概念についての論文集。前編は、ケー二ヒスバーガ、エリオット、グスタフソンそれぞれが上記の三概念を提唱した論文を翻訳し、後半ではハンガリー、スウェーデン、スコットランド、ポーランド・リトアニア、スペインをテーマに近世礫岩国家の実像についての論文がまとめられている。 近代の国民国家・主権国家とは異なった、水平的に諸地域が自律する近世ヨーロッパ世界のダイナミズムがよくわかる本。何度も読み返したい。

Teo

1
表紙の如き礫岩のようなヨーロッパの地図と言えばすぐに神聖ローマ帝国を思い出すだろう。だが、複合国家は何も神聖ローマ帝国だけではない。近年分離独立のニュースが何度も出て来る連合王国とスペイン王国もそれにあたる。日本での定番の英国観やスペイン観だと「地方の違いもあるだろうが何故そこまで独立に拘るか」と思っていたが、この本による背景を知ればそれも宜なるかなと感じる。また、欧州史でチラと見かけるポーランド王国とリトアニア大公国のルブリンの合同も「なんだあれは?」程度だったものがその実体が良く分かる。2016/11/14

rinv0925

0
学会準備2017/03/26

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