内容説明
あらゆる時代の代表的建築をその国土に擁しているイタリア。しかも様式の諸段階を貫いて、豊かな地域的特性を維持しているのが大きな魅力だ。初期キリスト教建築からバロックまで、イタリア建築としての共通性と地域ごとの特性を見届けながら、それらをもたらした歴史について、思索を凝らしてみよう。「美しき国」Bel Paeseと呼ばれるイタリアは、自然や都市の景観にマッチした美しい建築に満ち満ちている。
目次
第1章 円かなる黙考―初期キリスト教建築
第2章 海辺の白い貴婦人―プーリア式ロマネスク
第3章 壁面のリズム進行―ピサ式ロマネスク
第4章 花咲くファサード―イタリア・ゴシックの真骨頂
第5章 調和と比例―アルベルティのルネサンス
第6章 ヴィッラの快楽―マニエリスト、パッラディオ
第7章 黄金のスペイン残映―バロック都市レッチェ
第8章 脈動と幻惑―王都トリノのバロック
おわりに―様式から意匠へ
著者等紹介
池上俊一[イケガミシュンイチ]
1956年生。東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学専攻)中退。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授
大村次郷[オオムラツグサト]
1941年生。多摩芸術学園写真科及び青山学院大学卒業。写真家・濱谷浩氏に師事。主にオリエント、インド、中国、トルコなどを中心にフォト・ルポルタージュを手掛ける。NHKドキュメンタリー番組「シルクロード」その他のスチールを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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hajgile
1
建設の業界用語のような、少なくとも僕にはわからない、言葉が多く使われており、初心者にはとっつきにくいかなと感じました。それでも読み進めているうちに、イタリアの建築物に興味が出てきて、作者の語るイタリアの魅力に飲み込まれたような気がしました。イタリアに旅に出かける時はこの本を一冊携えて行ってみるとより楽しめることでしょう。2016/07/05
かわのふゆき
0
写真集を見るようなつもりで手に取ったのに、そんな気軽さは吹っ飛び、歴史と格闘。内容満載。2009/09/03
nitti
0
イタリアの建築の歴史をなぞる一冊。専門的な話も多く付いていけない部分もある。基礎知識のある人向けの本だと思う。今まで見てきた建築の歴史的な流れの中な位置付けと大まかな時代の流れと地域の特性がわかり興味深い。 ピサ風ロマネスク建築の広がりやオルヴィエートに代表される(ゴシック)ファサード・・・。2019/10/23
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- 和書
- ぴっころぴあの 1




