内容説明
本書のポイント:若手の先生や日本史を専門としない先生のための、具体的な授業実践例の提案。知識の伝達ではなく、生徒と教師の問答をつなげた授業展開の提示。新設置科目の「歴史総合」への対応を考慮。史資料などの読み取りから歴史を考える視点に立った授業実践例。
目次
土器の使用は人々の生活をどう変えたか―縄文文化
古墳からみえるヤマト政権の地方支配―古墳文化
『日本書紀』に記されなかった遣隋使―推古朝の政策
「木簡」にみる律令制支配と民衆―律令国家への道
源義朝は侵略者か紛争調停者か―武士の成立と展開
鎌倉幕府ができた意味を考えよう―鎌倉幕府の成立
蒙古襲来後、武士の社会はどう変わったか―惣領制の解体
倭寇からみた中世の東アジア―南北朝~室町期の国際関係
手紙にみる天下統一の舞台裏―信長・秀吉の統一
バテレン追放令はなぜ出されたのか―秀吉の宗教政策〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
50
まだ日本史Bの初心者なので、オリジナルな楽しいのをやろうとしてもムリっぽい。私でもやれ疎なのは、「醤油」からみたテーマ史(92頁~)、民衆の行動は政治をどのように変えたのか(178頁~)のようなものだろう。だが、私は、室町文化の世阿弥『風姿花伝』、河上肇『貧乏物語』、内村鑑三、大逆事件の文学作品など、ネタはあるにはある。そういうネタというか、興味のあるのを生徒と共有することはできるかも。共通テストでは、初見の史料も出るらしいので、積極的に、変わった史料も提起することが今後の課題にも思える。切り口の多様化。2022/08/04