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日本史リブレット
藤原定家―芸術家の誕生

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  • サイズ A5判/ページ数 95p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784634548305
  • NDC分類 911.142
  • Cコード C1321

内容説明

「歌聖」と後世の人びとに仰がれた藤原定家。『百人一首』のカルタで、今も人びとに広く愛されている『百人一首』の和歌を選んだ歌人。その成長と発展の実像を、日々の喜怒哀楽を記した日記『明月記』や、パトロンとなった後鳥羽上皇との関わりのなかからえぐりだす。これはまさに日本で初の芸術家の誕生といえよう、と考えるのだが、一体、芸術家とは何なの、という疑問にもお答えしよう。

目次

1 初学の時期―歌人・定家の出発
2 新時代の幕開け
3 上皇と定家の交流
4 撰集に向けて
5 上皇と定家の熊野参詣
6 勅撰和歌集への道
7 撰集と停滞と
8 『神古今和歌集』の成立
9 『新古今和歌集』から『百人一首』まで

著者等紹介

五味文彦[ゴミフミヒコ]
1946年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。専攻、日本中世史。現在、放送大学教授、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

17
俊成定家に続き御子左流の和歌を完成させた定家と、彼の後ろ盾となり支え督励した後鳥羽上皇の関係を、我が国芸術家の濫觴と捉え述べる小冊子。知らぬ事柄ばかりであり勉強となった。芸術家とパトロンの関係は単なる天才と支援者というだけでなく、互いに厳しく対立しつつ高め合う物であるという。俊成家の家督を継ぐ兄の存在の故か、除目の度に裏切られた定家は、芸術の上で不羈の強さを見せるが、若い時に宮中で騒動を起こす事もあり、屡々憤懣を顕にする等、生ま身の歌人の姿が興味深い。新古今や百人一首の成立の経緯も説かれ有益な読書だった。2024/01/26

S.Mori

14
百人一首で有名な藤原定家の生涯をまとめた本です。歌人として歴史に名を残している人ですが、苦しいことが多い人生だったことが分かりました。貴族としての地位は決して高いとは言えず、自分が仕えた後鳥羽上皇との確執が多い生活でした。歌人としての自負が実生活と衝突するところは気の毒というしかありません。いつの時代も芸術家は苦しみながら生きなければならないのでしょう。それを考えると、藤原定家の残した和歌は、彼の血と涙が昇華されたものではないかと思いました。2019/12/22

千尋

8
『新古今和歌集』や『小倉百人一首』の選者と知られる平安時代末期~鎌倉時代初期の歌人・藤原定家。定家本人が記した日記『明月記』や定家が長くに渡り仕えた後鳥羽上皇の関わりを通して、『新古今和歌集』の編纂に携わった定家の実像に迫っていきます。2014/07/15

maekoo

2
定家の日記「明月記」を中心に藤原定家の家系や後鳥羽天皇との出会いと様々な文化活動の歴史と意義が数ある和歌と共に歴史を追って書かれています 承久の乱の話はさらりと書いてありますが、主眼である芸術家藤原定家を分析し生涯を描いた定家理解の為の本です その後の似た関係として世阿弥と足利義満をあげておりさもあらんと思いました 2020/12/18

まやま

1
「宝塚110年の恋のうた」観劇前に藤原定家の生涯を振り返るべく読む。全95頁とコンパクトなので読みやすい。2025/01/12

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