Historia
ナポリのマラドーナ―イタリアにおける「南」とは何か

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784634491915
  • NDC分類 293.7
  • Cコード C0322

内容説明

1990年7月3日、ナポリ。地元イタリアとマラドーナ率いるアルゼンチンとのサッカーW杯準決勝。なぜ、この対戦がサッカーの試合を超えて国家分裂の危機として人々の関心を集めたのか。「南部問題」や移民の歴史から、その理由を探る。

目次

1 イタリア対アルゼンチン
2 言説としての南イタリア
3 イタリアの北と南
4 アルゼンチンのイタリア移民
5 再び、イタリア対アルゼンチン

著者等紹介

北村暁夫[キタムラアケオ]
1959年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。日本女子大学文学部助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュンジュン

7
タイトルが秀逸、思わず手が出る。イタリア南部ナポリで、王様として君臨したアルゼンチン人のマラドーナ。舞台は90年ワールドカップ準決勝、イタリアとアルゼンチンがナポリで激突。導入部としては最高、でも中身は…イタリア近代化の過程で、顕在化した「南北問題」と、イタリア移民を大量に受け入れたアルゼンチンの盛衰、さらに戦後、移民の逆輸入により表面化したイタリアの「移民問題」を掘り下げる…ガチガチの学術書でした。マラドーナどこ?2021/12/11

千瑞

1
ナポリのクラブチームの英雄でありながら、アルゼンチンを優勝に導いたマラドーナが当時どういう評価を受けていたのか、というところを入り口として、イタリアの南北問題と移民問題についての概略。ロンバルディアの人々にとっての「南イタリア」の存在と、イタリア人にとってのアルゼンチンの存在。そして、犯罪人類学という学問が、どういう背景においてどういう理論を展開したのかについて。分厚い本ではありませんが、内容が薄いというわけではないです。あと、2005年の本なので、またここ数年で社会が変化しているかもしれません。2012/04/06

ハローCZO

0
時の名サッカー選手ディエゴ・マラドーナを通して、イタリアの南北問題、及び移民問題を書いた一冊。ナポリ観光に行く前に何かの勉強になればと思い手に取ったんだけど、思いの外マラドーナに触れず、ひたすら南北問題、移民問題について書かれていて非常に勉強になった。この本を踏まえて、イタリアを巡ったので、いろいろと感じることがありましたよね。マラドーナの名前に惹かれたとは言え、良い本に出会えたなと感じたものです。小難しい本ではあるけど、イタリアを巡る方には是非ともオススメしたい一冊てす。2013/08/18

さなぎ

0
一時話題になった欧州各国から見た欧州地図を見て以来、南伊がかつて植民地だった時期のあるエチオピアで北伊だけがイタリアと表記されていたのがずっとひっかかっていたので大変興味深い本でした。あの地図は多分北の人の認識に基づいていたのかな。国内植民地という認識が一般的に広まっていることの証左の一つにあげても良いのかしら。GDP面で北の人にとっては重い荷物に感じられているであろう南と結託出来るのが南の世界からやってくる移民問題というのがなんとも根深いような。アルバニアの難民についてはまた他の本をあたろうと思う。2012/04/21

popo

0
イタリアの「南北問題」は多少耳にはしていましたが、詳しくは知らず、この本を読んで、「こんな問題があるのか」と目を見開きました。イタリア以外の国についても、国内の問題(および国際情勢)等をもっと知りたいです。2011/02/18

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