目次
第1章 イスラーム主義の支配(宗教による近代性への挑戦;ナショナリズムの後退―一九六〇年代 ほか)
第2章 イスラーム主義運動の熱狂と挫折(イスラーム主義運動の急進化;イスラーム主義運動の栄光の地―エジプト ほか)
第3章 ポスト・イスラーム主義(ポスト・イスラーム主義とは何か;イスラーム主義運動のナショナリズム志向 ほか)
第4章 ポスト・イスラーム主義時代のアル・カーイダ現象(新しい「ムスリム集団」の誕生;トランス・ナショナリズムの形成とジハードの国際化 ほか)
第5章 ポスト・イスラーム主義から「アラブの春」へ(イスラーム主義の理念性とイスラーム社会の現実;イスラーム主義運動への失望 ほか)
著者等紹介
私市正年[キサイチマサトシ]
1948年生まれ。北海道大学文学部(西洋史学)卒、東京都立大学経済学部中退、中央大学大学院(東洋史学)博士課程修了。博士(史学)。専攻、アルジェリアを中心にした北アフリカ・イスラーム主義運動、アラブ民衆史の研究。現在、上智大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うえ
5
政治によるコントロールを完全に失った宗教。。「1979年、ホメイニが指導したイラン・イスラーム革命は、シャーリアにもとづく国家建設と、政治と社会の全体を上から、なかば強制的にイスラーム的にすることをめざした…が、90年代にその失敗が決定的になり、イスラームと政治の関係の再構築が必然の課題となった。…ポスト・イスラーム主義とは…政治から自立した宗教表現の空間を志向し、宗教表現が多様化した。スーフィズム(神秘主義)であったり、道徳や倫理の改革思想であったり、一部には過激なグローバル・テロリズムであったりした」2024/02/02
Go Extreme
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アラブの春の衝撃と歴史的意義 市民の力による独裁体制の打倒 近代性の挫折を背景にイスラーム主義運動台頭 上から・下からのイスラーム化 イスラーム主義運動のナショナリズム志向 シャリーアに基づくイスラーム国家樹立を目標として掲げず イスラームの知識の一般化と権威低下 宗教表明の個人化 世俗的空間の出現 わざと髪をベールから出す若い女性 グローバルなジハードと国家の枠組みを超えた活動 想像のウンマ 市民社会的な価値観の台頭 インターネットやソーシャルメディアの力 政治と宗教の分離 個人の自由と民主主義的価値観2025/04/15
denken
0
終焉してもそのうちまた始まるんじゃないの?2012/07/17