目次
第1章 ロシア国家の起源
第2章 キエフ国家の形成
第3章 キエフ国家の解体
第4章 分領制ロシアの時代―諸公国の分立とモンゴルの侵入
第5章 モスクワ大公国の成立と発展
第6章 イヴァン四世雷帝とその時代
第7章 「動乱」とロマノフ朝の成立
第8章 初期ロマノフの政治・経済・社会
第9章 17世紀モスクワ国家と周辺世界
第10章 中世ロシア文化の諸相
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねね
7
教科書的な感じもあるかな…。ロシアの成り立ち、各言語族の民族分類から始まって(それも完全には遡れないという謎の残され方)ツァーリと呼ばれる大公の台頭とその継承、動乱期を経て、リューリク朝からロマノフ朝へ…という所まで。その土着信仰からいかにして正教へ変遷していったか(また、以前の信仰の名残もあるか)や遊牧民達やポーランド・リトアニアとの関係など…。読み応え凄かった。(でも私はロマノフ朝を見たかったのだが…w)2015/01/02
鍵窪錠太郎
0
原初年代記からキエフへ、キエフからモスクワへ、帝国は東西南北へ拡大し、17世紀に現在の領土と同じくらい拡大する。西欧、中欧の所謂ヨーロッパが歩んだ歴史とはまた異なった歩みを進めたルーシは、アジアともヨーロッパともまた異なった地域として捉えるべきなのではないかと思う。17世紀でも場所によっては奴隷として売られたりする人々が居たり、カザーク(コサック)のように自治権が認められる人々も、帝国に協力しつつも独自の勢力を持つ教会(またその中でも正教会の多数派と分離派との関係)なども。混沌として複雑怪奇な歴史だなぁ。2017/02/25