出版社内容情報
古代から東アジアの王権を支える役割を果たした儒教。思想哲学・道徳倫理としていかに展開し実際の儀礼や慣習に作用したか。
小島 毅[コジマツヨシ]
目次
序章 儒教をどう描くか
第1章 儒家の巨匠たち 孔子・孟子・荀子―前五世紀~前三世紀
第2章 儒教国家の成立―漢~唐・五代、前二世紀~十世紀
第3章 宋学の諸相―宋、十一世紀~十二世紀
第4章 朱子学と陽明学の拮抗―元明、十三世紀~十七世紀前半
第5章 清・朝鮮後期・徳川日本―十七世紀後半~十八世紀
第6章 近代社会と儒教―十九世紀~現在
著者等紹介
小島毅[コジマツヨシ]
1962年生まれ。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さとうしん
7
日本や朝鮮での展開、現代社会での展開も視野に収め、配分としてはバランスの取れた儒教史になっていると思う。ただ、本書が「宗教の世界史」の一冊として刊行されたことを思うと、「儒教」で良いのか(=儒学、儒家思想と位置づけるべきではないのか)という疑問はやはり拭えないが……2017/09/10
鏡裕之
5
孔子以来、儒教思想を彩った人たちを歴史的に語っていく一冊。個人的には、西欧キリスト教をベースにして西欧によって正義された「宗教」という概念に対して、儒教はどうなのかというところをもっと緻密に、詳しくやってほしかった。個人的にへえボタンを押したくなったのは、《中国や韓国は今も夫婦別姓である。日本でも一八九八年に民法で夫婦が同じ氏を称するよう規定されるまで、伝統としては夫婦別姓であった》という一節。《夫婦が同姓であることに固執する意見も、じつは日本の伝統に反するのである》。著者は反右翼的な考えの持ち主らしい。2018/07/20
(ま)
0
宗教なのか体制教学なのか道徳倫理なのか・・・ 2018/05/25