内容説明
ポーランド・ウクライナ・ベラルーシ・リトアニア・ラトヴィア・エストニア。世界全域を網羅した新版世界各国史。
目次
序章 風土と人々
第1章 歴史の起源
第2章 中世のポーランドと東方近隣諸国
第3章 キエフ・ルーシ
第4章 貴族の共和国とコサックの共和国
第5章 分割と蜂起の時代
第6章 近代民族の成立
第7章 両大戦間期のポーランドとバルト諸国
第8章 ソヴィエト時代のウクライナとバルト諸国
第9章 共産党時代のポーランド
第10章 独立と民主化の時代
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
20
17頁。いつ自前の国家をもつようになったのか。ウクライナ人は森林圏に属する4つの地方を故地として、そこから南方や東方に進出したり、引っ込んだりして外国支配を生き抜き、ようやく第一次大戦後自らの国家を形成し始めた。連続性という点では西スラヴ系のポーランド人が最も早い。リトアニア人がこれに続いたが、早い時期にポーランド国家に吸収されてしまったので、自前の国家を形成するのは結局、他のバルト諸民族と同じ第一次大戦後となる。ベラルーシ人は1991年にはじめて自らの国家をもったが、その民族意識はなお覚醒段階にある。2022/08/19
やまやま
14
どうしても各国語とロシア語の使用において政治との関係に注目してしまいますが、歴史は一方向には進まないことが本書からも読み取れます。ウクライナ語指向とロシア語指向の往復は、ソ連の指示というだけではなく、都市と農村、また違った生活語を話す民族の統合という難点も感じます。ウクライナのソ連からの独立において、穏健だったルーフが急進化したという点は、今のゼレンスキー氏のかつての対話路線が国民的には不人気であったとされる点とオーバーラップして見えました。偏見ですが、ナショナリズムとはそうなのかとも思いました。2022/06/11
にゃんにゃんこ
11
歴史の勉強の為に読んだ。馴染みがないエリアなので、理解するのが大変だった。2022/02/18
Toska
9
再読。従来ロシア・ソ連史もしくは東欧史の一部として捉えられることの多かったウクライナ・バルトを一旦そこからひっぺがし、ポーランドと合わせて再構成した先駆的な通史(出版は1998年)。東欧平原の地理環境を詳述した序章「風土と人々」を読めば、この枠組の妥当性が理解できる。一方、ルーシ・ポーランド・リトアニアとルーツの異なる国々が入れ代わり立ち代わり現れるため非常に分かりにくい。ユダヤ人や遊牧民など自前の国家を持てなかった民族が軽視されがちという問題もあり、これは執筆陣が自ら認めている通り。2023/12/25
扉のこちら側
9
初読。詳しく知りたかった戦後史はちょっと少なかった。シリーズで読んでいきたい。2012/11/08