内容説明
本書は、モンゴル、チベット、東西トルキスタンを中心とする中央ユーラシアの通史である。
目次
序章 中央ユーラシア世界
第1章 草原世界の展開
第2章 オアシス世界の展開
第3章 中央ユーラシアの「イスラーム化」と「テュルク化」
第4章 モンゴル帝国とティムール帝国
第5章 チベット仏教世界の形成と展開
第6章 中央ユーラシアの周縁化
第7章 革命と民族
第8章 現代の選択
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
coolflat
16
スキタイ、匈奴、鮮卑、突厥、ウイグル、モンゴルなどの遊牧民族の歴史。遊牧民ゆえに、東は中国、西は欧州、北はロシア、南はインドと地理的に広範囲となっているのが、この『中央ユーラシア史』の面白いところだ。また普通の各国史はタテを意識しておけばいいが、本書はヨコを意識する必要があるので、そういう意味でも”世界史”を読んでいる感じがしてよい。近現代からは、清の藩部に該当するモンゴルやチベットや新疆の記述が多めになっている。逆に旧ソ連に該当するカザフスタンやウズベキスタンなど、西トルキスタンの記述が少ないのが難点。2016/12/22
kenitirokikuti
11
図書館にて。本書は2000年刊行の山川出版社新版各国史中央ユーラシアだが、旧版は中央アジア(「カザフスタンと中央アジア)」と北アジア(満蒙鮮)のふたつだった▲90年代はソ同盟崩壊と中央アジア等の独立が出来事で、ユーゴスラヴィア紛争が注目であったことよ。21世紀になったらイスラム教の諸国と、中国の発展がコトになったが▲本書、刊行が2000年なので、チベット自治区のラサ、および、新疆ウイグル自治区のカシュガル…ホータンの鉄道開通・営業開始の前である。鉄道建設と開通のあと揉めるのは歴史的に明らか(TX沿線民の我2021/09/06
スプリント
8
元が崩壊して北元として延命した時代のモンゴル・中央アジアの動向を知りたくて本書を手にとりました。2024/04/30
金糸雀
4
史的センスが問われる領域.文字通り「世界」をつなぐ領域の領域史.これを基礎にして各世界を見て行かないと独立した小世界が並行してあったと思いがちになるので最重要である
まっちゃん2
2
図書館。高校で世界史未履修なものの穴のいまだに残った大穴の部分を埋めようとしました。馴染みのない固有名詞(人命、地名、民族名)がバンバンでてくるのでなかなか大変です。吉川の世界史地図を見ながらでないとさっぱりわかりませんが、いくらか穴が埋まりました。ユーラシア史観というて、「中央アジアの諸民族が世界史を動かす原動力だ」という説がありますが、うなずけます。2022/06/29
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