出版社内容情報
何をどのように語り、それは革命期の人びとにどう受け止められたのか。革命以来つねに賛否両論を巻き起こし、恐怖政治と結びつけられてきたロベスピエールの生涯をたどる。
松浦 義弘[マツウラ ヨシヒロ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
to boy
29
フランス革命は血沸き肉躍る歴史。若い頃はいろんな書物を読みました。そんな中でもロベスピエールは特異な存在。彼自身は民衆のため自由と平等のために働いたと自負しているのでしょうが、次第に狂気の世界に落ちて行ってしまったのかも。清廉潔白の氏だったはずが恐怖政治の頭になっていく様子が簡素に無慈悲に語られていきます。このシリーズって面白いのでもっと読んでいきたい。2018/06/04
崩紫サロメ
12
恐怖政治の代名詞のようになっているロベスピエールであるが、彼が一体何をどのように語ったのか、そしてそれを周囲の人々がどのように受け止めたのかを同時代史料から読み解く。ロベスピエールの批判者ルヴェに「世論による専制支配」言わせるほどの支持を受けており、ナポレオンも「寛容をもって革命を終結させようとしたためにロベスピエールは失脚した」と解釈する。リブレットという紙面では少し物足りない感じがするが、大変興味深い。2019/12/19
中島直人
5
(図書館)読了2018/10/21
m
4
宝塚の公演でその存在を知った革命家・ロベスピエール。恐怖政治で多くの敵対者をギロチンにかけ、自らもギロチンの露と消えた波瀾万丈な生涯。薄い本だったのでさらっとその人生を垣間見た。2020/07/20
mongkeke_tarikh
3
今年初めにベルサイユのばらが映画になった事に伴って、改めてフランス革命もの、特に革命直前からナポレオンの台頭まで経過を知ろうと思い、就中後の19世紀から20世紀に渡る「血生臭い革命史」の発端とも言えるロベスピエール主導期の概略を知ろうと思い、その一冊として購入した次第だった。「血生臭い冷酷な独裁者」としてのロベスピエールの「悪名」は革命後散々に喧伝されてた訳だけど、今現在もフランスではロベスピエールを「歴史的に語る」のはなかなか難しい様で、「ロベスピエールの銅像や通り名がフランスでは何処にもない」という2025/07/11