内容説明
近世の始まりともいわれるが、レコンキスタや十字軍といったヨーロッパの中世的拡大の延長線上でもある。中世の騎士的精神をもって海路を開いたエンリケ王子、ヴァスコ・ダ・ガマそしてマゼランの3人のポルトガル人の生き様を通して、大航海を担った人々の姿を描きたい。
目次
中世と近代のはざまに
1 海上拡大の前夜
2 エンリケ王子の本懐
3 ポスト・エンリケの海上拡大
4 英雄ヴァスコ・ダ・ガマの世界
5 マゼランの挑戦
著者等紹介
合田昌史[ゴウダマサフミ]
1958年生まれ、京都大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士後期課程単位取得退学。専攻、ポルトガル史。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。博士(文学、京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
2
中世と近代のはざまに: 大航海時代叢書 ウルダネータ 香料 フランシスコ会修道院 ブレスター・ジョン 黄金伝説 千年王国信仰 フェルディナント二世 聖ヤコブ崇敬 バルトロメウ・ディアス セウタ 下層貴族 マグリブ 騎士修道会 テンプルの廃絶騒動 ボルトラーノ海図 ヴィヴァルディ兄弟 ヨーロッパ人による公開と探索(スペイン・ポルトガル) 海上拡大の前夜 エンリケ王子の本懐 ポスト・エンリケの海上拡大 英雄ヴァスコ・ダ・ガマの世界 マゼランの挑戦2021/06/30
pangea74
1
エンリケ王子、ヴァスコ・ダ・ガマ、マゼランの人物像に迫った内容かと思いきや、どちらかという大航海時代におけるポルトガルが海洋進出した経緯や国内の内情についての記述が多かった。3人の私信自体が少ないため人物像に深く迫れない事情もあり、それ以外の背景から、その当時の歴史を紐解いていた。エンリケ王子は探検を奨励していた印象があったけど、十字軍的な活動に熱心だった面を初めて知った。2021/06/29