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世界史リブレット
オスマン帝国治下のアラブ社会

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  • サイズ A5判/ページ数 111p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784634349506
  • NDC分類 226
  • Cコード C1322

出版社内容情報

オスマン朝期のアラブ社会の都市の構造、宗教者の社会的地位、法廷と社会、農村や遊牧民の生活からイスラームの多元共存を見る

長谷部史彦[ハセベフミヒコ]
慶應義塾大学教授

内容説明

オスマン帝国が治めたアラブ地域は、西アジアと北アフリカの広域にわたる。十六~十八世紀、そこにはどのような社会があり、帝国はいかなる支配を試みたのだろうか。政治の変転、都市空間とワクフ、移動・交流する宗教者たち、法廷の役割、多元共存と異議申立て、ベドウィンと農民の動き。近世アラブ社会の複雑な史的現実に、多方向から光をあてる。

目次

アラブ地域の「近世」
1 近世アラブ史の展開
2 近世アラブ都市とワクフ
3 近世アラブの社会と政治文化
4 近世アラブの社会と経済

著者等紹介

長谷部史彦[ハセベフミヒコ]
1962年生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。専攻、中世・近世アラブ史。現在、慶應義塾大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Toska

9
一般に「オスマン遺領」と意識されることの少ないアラブ世界(メソポタミア〜北アフリカ)にスポットを当てる。土着・外来を問わず諸勢力が入り乱れ、各地で王朝化しながらも、全体としては帝国の枠組みが保たれ続ける摩訶不思議な世界。18〜19世紀のイラクとエジプトでグルジア出身のマムルーク集団が幅を利かせていた事実には驚いた。エジプトの支配者ムラード・ベイが実はトビリシ近郊の農家の倅だったなんて、言われなきゃ分かんないよなあ。つくづく「国境線」の移ろいやすさを思い知らされる。2023/01/04

ともブン

3
東洋史のレポート作成のために入手した参考文献。近代アラブ諸国がどれほど深くイスラム教と結びつきながら発展したか、歴史や社会構成などの観点から紹介している。 阿刀田高さんの「コーランを知っていますか」を以前読んでいたので、より理解を深めることができた。興味深く読んだのは、喜捨の考えが深いこと。貧弱や障害者に対して、より神に近い存在として手厚く保護している。商業の発展も喜捨のため、そして自らの徳を積むこととしていて、長年機能していることに驚いた。戦闘的な一面のみが知られているが、大きな偏見だったかもと自省。2021/05/23

MUNEKAZ

3
エジプトやシリア、イラクを中心にオスマン帝国下のアラブ社会をまとめた一冊。オスマン期の都市や地方というと、帝都イスタンブルやルメリ側の話が多いだけになかなか新鮮。地方軍閥が台頭しても許容する緩い中央支配や、ワクフを活用した社会福祉の実践など興味深い部分が多い。ただリブレットという形態上仕方ないかもしれないが、障碍者の扱いやベドウィンの存在などもう少し詳しく知りたいと思える部分も多かった。2017/06/30

sovereigncountr

1
今まで顧みられることが少なかったオスマン帝国「支配下」のアラブ地域を実証的に活写している格好の入門書。2022/07/03

Yuki

1
ワクフや多民族が共同生活を送っていたことなど独特な文化を築いた巨大国家の中身を詳しく見ていく足がかりに良い本だと感じた。2019/02/15

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