内容説明
建国当初に整備された現物徴収制度としての貢納制が行き詰まりをみせるなか、朝鮮王朝では十六世紀に入るとその改革が本格的に検討されるようになった。十七世紀になってそれは大同法の施行として結実する。朝鮮王朝における画期的な財政改革と評価される大同法とはそもそもどのような制度だったのか。大同法の施行によって朝鮮王朝の税制・役制はどのように変化したのか。大同法に焦点をあてながら、朝鮮王朝の国家財政の仕組みとその変容の過程を跡づける。
目次
朝鮮王朝の収取体制・国家財政と大同法の施行
1 朝鮮時代前半期の収取体制
2 貢納制の弊害とその改革
3 大同法の施行過程
4 大同法の概要とその変容
著者等紹介
六反田豊[ロクタンダユタカ]
1962年生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程中途退学。専攻、朝鮮中世・近世史。現在、東京大学大学院人文社会系研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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