内容説明
カーストは、インドの不可分の属性としてとらえられている。それは、差別的な制度であるという漠然としたイメージのもとで語られるのだが、いざ詳しく調べようとして専門書を紐解くと、そこでは、時としてまったく相容れない大量の論議がたたかわされていることに気づかされる。こうした状況は、決して偶然に生じたものではない。むしろ、その錯綜を解きほぐす作業のなかにこそ、インド史上の問題を解明する手がかりが潜んでいるのである。
目次
歴史のなかでカーストを考える
1 カーストとはなにか
2 カーストの歴史
3 植民地支配とカースト
4 現代インドとカースト
著者等紹介
藤井毅[フジイタケシ]
1955年生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業。東京外国語大学大学院外国語学研究科修士課程修了。専攻、南アジア近現代史。現在、東京外国語大学外国語学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。