感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつきネコ@たくさんの本に囲まれてご満悦な化け猫
6
前に読んだときは気づかなかったが孫呉の置かれた環境から発展させた船。そこから広がったのが中国の貿易史だったんだな。あの頃からローマの海商と会っているとかね。そういえば甘寧も海賊だと行ってたし、孫堅も海賊退治で名を上げたとか言ってたし。歴史はつながる。昔は語られない海商と海賊の話かと思っていたが、今は忘れられた中国の分割された半分の歴史なんだと認識した。2023/01/25
なつきネコ@たくさんの本に囲まれてご満悦な化け猫
5
海から見た交流史は好きだな。中国の各時代の海洋制作を追った一冊。空海がもう少し遅かったら帰れなかったと言うが、これだけ海商が行き来していたら十分に帰れたんだな。 具体的な運賃収入が七百から千数百両と言う数字なのを知れた。よく、和冦は中国人が多いていうが、海賊の違いはなにか、気になる。しかし、それは一国史観の考えで、海の交流なのだから他国籍化しているから、割合で考えれば当たり前。国籍などないからな。時代さらに、海商と海賊、海軍などは流動的だった事は面白いな。一海賊の王直が微王など号せるとはなかなか自由だな。2018/06/14
らっそ
4
読んでいて『中国の大盗賊』を思い出した。官軍と賊軍は紙一重2018/04/18
韓信
3
陸地中心の歴史観からの脱却を唱え、唐代以降の海商と海賊、各王朝の海洋政策に焦点をあてた中国海洋史入門。各時代の市舶官の機能や交易国、交易品、交易形態といった基本的な事項から海賊の活動までを概観する。元代の南海貿易発展に伴う東南アジア諸国の見聞録の刊行や、明代の崇明島における私塩密売とその取締、王直がもともと日中の貿易の仲介をしていた話(この経歴が彼の日本での活動地盤となったのだろう)など興味深いエピソード多数。中国だけでなく日・朝・南蛮の史料も用いており、この分野は一国史観からの脱却も必要であると再認識。2016/08/31
電羊齋
3
海から見た中国史。中国と海との関わりについて、基本的な知識が得られる良書。ただ、出版年が2003年と古く、その後の研究の進展も速いので、その辺は最近出た文献を読んで補うべきだろう。2015/12/19