内容説明
本書は、近現代の世界のあり方を大きく規定した西欧国際体制の展開のあとをたどり、帝国主義や二十世紀における二つの世界大戦を経験する過程で、平和を保障する新たな国際体制がいかに模索されてきたかを検討する。
目次
色あせないカントの提言
1 十九世紀の国際体制
2 国際連盟の時代
3 国際連合の時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
TS10
8
ウェストファリア条約を契機に絶対主義諸国から形成された主権国家体制が、国民国家への移行を経つつ、帝国主義によって拡大され、全世界に定着するまでの軌跡を概観する。そうした観点から、国際連盟の理事会は大国でない国にも開かれていたとするも、委任統治ではかえって帝国主義を強化することになっていたと移行期としての性格を指摘する。また、国際連合がそれまで内政上の争点であった人権等の課題に取り組むようになったことや、戦間期から続く欧州統合の試み等主権国家体制の相対化についてもバランスよく叙述する。2024/03/17
Ighen
8
世界史リブレットはその分野への学びの基礎として読めるので基本的にわかりやすく良書だなと思います。実際に国際法や国際関係史について学ぶのにすごく役に立ちました。主権国家や国民国家という用語については同じ世界史リブレットの『主権国家体制の成立』という素晴らしい文献がありますし、『国民国家とナショナリズム』は国民国家としてナショナリズムを形成する過程がイギリス、ドイツ、フランスを比較しつつ行われていて、ヨーロッパ連合の今日におけるスコットランド、ウェールズの独立という話題のルーツを知るのに非常に参考になりました2013/01/11
こずえ
1
国際政治史を大学で勉強するときに高校世界史ともう1冊ほしいなーって思ったらぜひ本書を読んでほしい。
鈴華
0
大学レポートのため2011/04/20
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- 和書
- 論理体系と代数モデル