出版社内容情報
プーチンはなぜ侵攻の理由に「ウクライナの非ナチ化」を掲げたのか?東西ウクライナの地政学的対立はなぜ生まれたのか?・・・その答えは「歴史」のなかにある。キエフ・ルーシの時代からリトアニア・ポーランド支配、ロシア帝国とハプスブルク帝国の支配を受けたウクライナ領域の人々。ソ連構成国を経て独立を果たした多民族国家の歩みをロシア・ウクライナ戦争まで、日本を代表する研究者が多様な視点から論考する。
内容説明
「本書は、ウクライナの歴史の出発点とみなされる九世紀のキエフ・ルーシから現在までの時期を一通り網羅するかたちを一応とりながらも、ユダヤ人や歴史認識問題といったテーマ史もとりあげるなど、多様な視点からウクライナの歴史に光を当てている。―本書のきっかけは二〇二二年のロシア・ウクライナ戦争であり、各執筆者がこの戦争を意識して論を展開している。こうした現代的な課題を強く意識しながら歴史を描いている点も、本書の特徴といえるだろう」
目次
第1講 概論 ウクライナの歴史(黛秋津)
第2講 キエフ・ルーシ―ロシアとウクライナの分岐点(三浦清美)
第3講 リトアニア・ポーランド支配の時代―十四~十八世紀の近世ウクライナ地域(小山哲)
第4講 帝国支配の時代―ロシア帝国、ハプスブルク帝国下のウクライナ(青島陽子)
第5講 ウクライナ・ナショナリズムと帝国の崩壊(一九〇五~一九二一年)(村田優樹)
第6講 ウクライナにおけるユダヤ人の歴史(鶴見太郎)
第7講 ソ連時代のウクライナ(池田嘉郎)
第8講 ウクライナとロシアの歴史認識問題―ロシアの「非ナチ化」言説と「ナチ協力者問題」の背景(浜由樹子)
第9講 ウクライナの正教会と分裂の歴史(高橋沙奈美)
第10講 ウクライナの国家建設の挫折―ソ連解体の事後処理の観点から(松里公孝)
第11講 ロシア・ウクライナ戦争と歴史的観点(山添博史)
感想・レビュー
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風に吹かれて
ロビン
kuroma831
ポルターガイスト
takao