内容説明
土偶のお尻、見たことありますか?日本最古のフィギュア、360度大解剖。
目次
トルソーのような土偶―滋賀県東近江市 相谷熊原遺跡
玉ねぎ模様の板状土偶―岩手県岩手郡雫石町 塩ヶ森1遺跡
小さな脚のある土偶―山梨県甲州市 大木戸遺跡
縄文のビーナス―長野県茅野市 棚畑遺跡
掌にのる土偶―長野県茅野市 棚畑遺跡
力強い輪郭を持つ土偶―岐阜県高山市 岩垣内遺跡
大型板状土偶―青森県青森市 三内丸山遺跡
小型板状土偶―青森県青森市 三内丸山遺跡
二頭身の土偶―山梨県北杜市 諏訪原遺跡
笛吹き顔面把手―山梨県笛吹市、甲州市 釈迦堂遺跡群〔ほか〕
著者等紹介
譽田亜紀子[コンダアキコ]
岐阜県生まれ。京都女子大学卒業。奈良県橿原市の観音寺本馬土偶との出会いをきっかけに、各地の博物館、遺跡を訪ね歩き、土偶、そして縄文の研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
109
土偶好きにとってはたまらない1冊ですね。見て楽しむ本と言えるでしょう。様々な土偶が紹介されているだけでなく、色々な角度から眺めているので興味深いです。頭の上とか、お尻とか、中々見ることができないですからね。教科書では土偶と言えば遮光器土偶、妊婦の象徴と習いますが、実際には多様な土偶があるのが面白く奥深いところだと思います。縄文の人々の想像力には脱帽しました。どの土偶も愛らしくて、胸キュンが止まりません。ますます土偶が好きになりました。2017/09/07
美登利
85
誉田さん、4冊め。土偶入門としてはこの本が一番分かりやすくて良いかもしれません。これまでにも紹介されていた土偶が多かったけれども、私が衝撃を受けたのはストレッチ土偶!このポーズ、素晴らしい。いや本当に面白すぎて奥が深い。一万年も続いた縄文時代、文字が無かった代わりにびんびんに伝わってきます。人形(ひとがた)に込められた人々の生活が垣間見えて来るようで、長らく平和だった時代を表現しているなと思います。2018/10/25
chimako
79
素晴らしい!もう、土偶、土偶、土偶である。p22の2頭身の土偶の可愛らしさよ。p24の笛吹土偶は何と地元出土。p52の顔から両腕が出る土偶の顔は怖い。「誰~これ作ったの!?」とツッコミを入れたくなるしろもの。あげたらキリがない。とにかくそれぞれが魅力的で物語を秘めていそうなお顔である。思いのほか上を向く土偶がに多くて驚く。それも思いっきり首が痛くなるほど上を向く。胸の大きな土偶、合掌土偶など、インカ展で見た土人形に通ずるところが有り面白い。作者の文章力の高さにより、より楽しく土偶界に浸ることができた。2018/09/13
ダミアン4号
72
この夏、東京国立博物館(トーハク)で行われた“縄文展”を見学してきたのでなんと言うかこう…「そうなんよ!そうそうこの角度!この角度から眺めた時、この土偶なんていうこの表情!なんか“言葉”を語りかけてくるんだよね~」と…縄文バカの妄想が益々(笑)妊娠した女性の姿を模した土偶が多いのは…子孫繁栄を願う人々の思いと…そして“命がけの作業”を無事に済ませられます様にという祈りだったのでしょう…シャーマンから渡された“握りこぶし大”の土偶を両手で握りしめ必至の思いで出産に立ち向かった縄文女性の姿が目に浮かぶようです2018/09/30
かりさ
69
縄文時代の人々はきっと宇宙人と交流があったんじゃないかしら?と、子供の頃から妄想してました。当時の人々が祈りや願いを込めて作ったであろう土偶たちの様々な表情や格好がユーモラスで可愛らしくて心和みます。正面以外の角度からはなかなか見られないのでこの本の360度土偶を見る、に興味津々。いにしえの彼らの芸術品を堪能しました。時々ね、これ作品の欠片じゃなくて失敗して丸めてポイッとしたんじゃないかしら?なんて遺物もあったり、線画の繊細さや逆に不器用な部分もあったりと想いを馳せるとさらに土偶への愛おしさが増します。2017/09/14