内容説明
なぞの2人組、エビをつまむ和尚、鯉にのる男、桃をもつ美女…案外わかりやすい日本美術の世界へようこそ!
目次
これだけはおさえておきたい基本の画題(寒山・拾得;布袋 ほか)
中国の画題(蝦蟇・鉄拐;竹林の七賢 ほか)
日本の人物・物語の画題(朝比奈三郎義秀;小野小町 ほか)
名所の画題(瀟湘八景;洛中洛外図 ほか)
動物の画題(猿;鴛鴦 ほか)
著者等紹介
佐藤晃子[サトウアキコ]
ライター。愛知県出身。日本、西洋の芸術、絵画をわかりやす紹介する美術史の著書を多数執筆する。明治学院大学文学部芸術学科卒業、学習院大学大学院人文科学研究科博士前期課程修了。美術史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
依空
28
これまで日本画を観た際に絵と解説だけで何となく流してきた、寒山・拾得、虎溪三笑、蝦蟇・鉄拐、竹林の七賢、四君子…。本書はよく日本の絵に描かれる50のテーマを、大きく基本、中国、日本の人物・物語、名所、動物にわけて取り上げています。日本美術を見る際の基礎知識が分かりやすくまとめられている上に、読みやすい作りになっているので、初心者にはとてもありがたい本でした。何故作品名は漢字だらけな上似たような作品名が多いのか、襖絵の中にある季節の流れ、「伝」と付けられた作者名の理由など、コラムも興味深いものばかりでした。2017/04/09
umeko
10
非常に簡潔にまとめられており便利!とりあえず何が描かれているか分かるようになる。画題につい知る入口としては丁度良いと思う。2018/01/04
kanaoka 58
9
寒山・拾得、蝦蟇・鉄拐、鍾馗、布袋、隻履達磨、虎渓三笑、呂尚、維摩、武蔵野図、猿侯図などなど、今まであまり良く知らないまま何となく見てきた画題とその背景を学べたことで、これからの鑑賞も深まりそうで楽しみです。 「見立て」や「やつし」などへの展開も勉強になりました。2016/07/04
nabe2511
8
こちらも図書館本。ここ数年日本画展にはよく足を運んでいましたが展示解説をフムフムと読んでは忘れの繰り返しだったので、画題の解説がとってもありがたい。タイミング良く出光美術館で「名勝八景展」をやっていたので本書片手に蕭湘八景を堪能できました!2019/11/19
ムカルナス
8
中国の仙人や日本の物語、動植物etc よく描かれる画題を素人にもやさしく絵や写真入りで解説。たぶん戦前くらいまでは教養人にとっては常識だった画題の人物や物語が現代の私達には遠い世界になってしまっている。でも繰り返し描かれるテーマなので少し判っているだけで日本画鑑賞が面白くなりそう。美術館によく行く、お寺で襖絵をよく見る、けれど専門知識がない・・・という方にはオススメ。2016/07/18