内容説明
「神風」が吹いた。果たして、それは真実か。『蒙古襲来絵詞』には、暴風は描かれていない。太平洋戦争以前、日本が他国から攻撃を受けた唯一の戦いである、と言っても過言ではない「蒙古襲来」に関する通説こそは、砂上の楼閣だった。第66回毎日出版文化賞受賞後、渾身の話題作刊行。
目次
第1章 チャイナタウン・唐房―日宋貿易の盛行と巨利
第2章 文永十一年・冬の戦い
第3章 文永の役の実像
第4章 水中の男は竹崎季長!か―絵詞の主題、舞台は志賀島
第5章 『蒙古襲来絵詞』のテキストクリティーク(史料批判)―その1・絵
第6章 海東郷地頭職を得たのはいつか―『蒙古襲来絵詞』の史料批判その2・「詞」(ことば)
第7章 竹崎季長の出自―兵藤江田流、苗字の地は菊池川河口津、玉名郡竹崎
第8章 神風実像と弘安の役の推移
第9章 石築地(元寇防塁)考
第10章 蒙古襲来と偽文書
著者等紹介
服部英雄[ハットリヒデオ]
1949年に、名古屋に生まれる。1976年東京大学大学院修士課程修了、東京大学文学部助手、文化庁文化財保護部記念物課調査官を経て1994年から九州大学大学院比較社会文化研究院助教授、現在同教授、2011年から13年まで研究院長を兼任した。十六年間従事した文化財保護行政では自治体による各地の荘園現地調査・中世城館調査、歴史の道調査事業も推進。『河原ノ者・非人・秀吉』(山川出版社。毎日出版文化賞受賞)ほかに、編著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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