内容説明
ボトムアップなものづくりを目指して。自然界のいたるところに登場する自己組織化の現象。そこから理論を抽出し、ものづくりに生かせるか!?キッチンや風呂で再現できる身近な例から、DNAオリガミなどの最先端の研究まで、自己組織化の事例を幅広く紹介し、理論化の試みもわかりやすく解説。自然の不思議を理解すること、ものをつくることの楽しさに溢れた一冊!
目次
1 自然界の自己組織化(無機システムの自己組織化;生物システムの自己組織化;自然界からのレッスン)
2 工学の自己組織化システム(「チェリオス効果」とその他のシンプルな系;静的な自己組織化;動的な自己組織化;DNAの自己組織化)3 自己組織化の未来(自己組織化のモデル;将来の方向性)
著者等紹介
ペレスコ,ジョン・A.[ペレスコ,ジョンA.] [Pelesko,John A.]
デラウェア大学教授。現在は数理科学部長。応用数学を専門とし、MEC(Modeling,Experiment,and Computation)ラボを運営し、学部生向けの研究プロジェクトも多く行っている
鈴木宏明[スズキヒロアキ]
2003年東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻博士(工学)。東京大学生産技術研究所助教。2007年大阪大学大学院情報科学研究科准教授。2013年中央大学理工学部精密機械工学科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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へんかんへん
2
未来を感じる2016/03/02
センケイ (線形)
0
数式を求めていた昔の自分だったら嫌がったかもしれないが、こんなに広範な研究成果を総覧できる本ほど有益なものはないだろう。生命や化学、あるいは工学から選りすぐられた実験の数々。そしてさまざまな抽象度のモデルも欠かさず書いてある。タイトルから想像されるように制御への応用の観点へも手厚い。さて実際のところ、最先端の研究でも現実の現象と比べるとまだ複雑さが意外に追い付いてないという印象も受けたが、だからこそ自分も一投してやる、と無邪気な欲望を掻き立てられるのがまた良い。2018/02/27