出版社内容情報
最前線へと飛び込むための本格的入門書.
時空間を離散的な格子として場の量子論を取り扱う「格子上の場の理論」.
場の量子論の非摂動的な性質の理解のために重要であり,さらに超弦理論や物性理論などへの広がりを見せ,大きな研究分野として発展しています.
本書では,その代表例である格子上の量子色力学(格子QCD)を中心に,初歩から幅広く解説します.
格子QCDの基礎理論から始めて,実際の数値シミュレーションで用いる計算手法や,より専門的な研究内容まで取り上げています.
広範な話題を初学者向けに整理して説明しながら,より深い理解に役立つ文献を多数紹介しています.
これから研究を始める学生の方々だけでなく,近隣分野の研究者の方々や,より専門的な研究の手がかりを探す専門家の方々にも役立つ一冊です.
【目次】
第1章 量子色力学
第2章 経路積分
第3章 格子上のゲージボソン
第4章 格子上のフェルミオン
第5章 格子理論のモンテカルロ計算
第6章 ゼロ温度の格子QCD
第7章 有限温度の格子QCD
第8章 有限密度の格子QCD
第9章 QCD以外への応用
付録A Euclid化
付録B Lie群
付録C Haar測度
付録D Green関数とスペクトル関数
付録E 対称性の自発的破れ
付録F サンプリングの手法
付録G 大規模数値計算での線形代数
付録H スケール設定
付録I フェルミオンの取り扱い
付録J 外部磁場
付録K 各種の教科書